広瀬香美「書いてみてわかった。私の歩んできた日々はすべて音楽と密接につながっている」

ダ・ヴィンチニュース / 2015年1月8日 11時30分

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『絶対音感のドレミちゃん』(広瀬香美/KADOKAWA 角川マガジンズ)

 毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある1冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、歌手の広瀬香美さん。自伝的エッセイ『絶対音感のドレミちゃん』で、絶対音感を持つ者の宿命を記したなかには、前を向いて進むための言葉もいっぱい。そんな初エッセイ執筆中のエピソードを訊いた。

【画像あり】広瀬香美さんが選んだ1冊は?

「作詞をしているので“書くことは大丈夫!”と考えていたのですが、エッセイは過去の体験を感情とともに、こまかなところまで掘り起こしていく作業が大変で、執筆に1年もかかってしまいました」

 絶対音感を身に付けたことで周囲に起こったさまざまな出来事、デビューから現在に至るまでの記憶、そうしたものを鮮明に思い出させてくれたのは自身のヒット曲の数々だったという。

「“苦しかったのはあの曲を歌っていた頃だな”とか。私の歩んできた日々は、すべて音楽と密接につながっていることが、書いてみて、さらにはっきりとしました」

 2部で構成されている本書は、後半部分で、歌手や作曲家などプロの音楽家になるための具体的なアドバイスも綴られている。

「“自分の力を信じて努力すれば、きっと夢は叶う”。私自身、そうしてここまでやってきたけれど、現在、後進の指導にもあたる者として、もっと明確な回答をもっていなければ、と。自分のなかから導きだした答えがこの本のなかにはあります」

 夢を追いかけ、走り続けてきた日々のなかで気付いた大切なこと――辛く、哀しい体験をポジティブに変換する思考は多くの人生のヒントにもなるはず。一昨年まではなんと一日一冊! 広瀬さんは、そうした生きるためのスパイスを読書から受け取ることが多いという。

「去年くらいから一冊をゆっくり読むスタイルに変わりました。読書は私の絶対音感を揺さぶらない唯一のもの。子どもの頃は活字が音符に見えて読めなかったのですが、今はそのスイッチをオフにできる技術も手に入れて。静かなところでひとり、じっくりと楽しみます」

“積ん読”はしない。どんどん読んで、どんどん手放すのが広瀬流。

「世の中には本当に面白い本がいっぱいある。これも読みたい、あれも読みたいと、その衝動が押さえきれないんです」

取材・文=河村道子

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