オートミール市場、食シーンの広がりに期待、「新たな主食」としての普及がカギ
ダイヤモンド・チェーンストア オンライン / 2023年10月9日 1時0分
コロナ禍を契機にオートミール市場が急成長。健康価値に加え、簡便性、保存性の高さからユーザーが広がっている。オートミールの認知率は高いものの喫食率はまだ3割程度であることから、ごはんなどに代わる新たな主食としての訴求が今後成長のカギとなりそうだ。
健康感や簡便性で驚異的な成長
オーツ麦を脱穀して調理しやすく加工したオートミールは、食物繊維や鉄分、たんぱく質などの栄養素が豊富に含まれる。また、ごはんと比較してカロリーや糖質が低く、調理におけるアレンジの幅の広さからメディアで取り上げられ、美容や健康に関心の高い女性から人気を集めた。20~30代のダイエット層だけでなく、「腸内環境の改善」といった健康的な部分がクローズアップされたことで、40~50代からも支持を集めている。
オートミールは水や牛乳を加えて、おかゆのように温めて食べるのが一般的だが、手軽にオートミールを食べてもらうために各社では加熱する必要がなく、シリアルのようにヨーグルトや牛乳をかけるだけで食べられる商品を提案している。

カルビーでは、オーツ麦をおいしく焼き上げるベイクド製法を採用した「ベイクドオーツ」を発売。新ジャンルのオートミールとして提案している。
日本ケロッグでは、調理せずにそのまま食べることができる「オートミールクランチ」をこの春に新発売。オートミール自体の持つ自然な味わいをキープし、ほんのりとした甘さに調整した。
こうした手間なく簡単に食べられるオートミールのほか、オートミールを使ったパンやお菓子などの加工食品も登場し、オートミールがより身近になっている。
ごはんのような食感のオートミールごはんが続々
KSP-POSデータによるとオートミールの期間通算(2022年8月~23年7月)の金額PIは348円で対前年同期比24.5%減。前年に急成長した反動ですべての月で2ケタ減となった。ダイエットや健康面から食べ始めたものの、味や食感の面で長続きせず、離脱する人が増えたことが前年割れの一因となっている。
そこで、オートミールをごはんのようにおいしく食べられる商品が各社から次々に発売されている。
日本食品製造では今年4月に「新しい主食全粒オートミールごはん」を発売。2種類の形状のオートミールを黄金比で混合することで、ごはんのような食感に仕上げた。日本ケロッグも電子レンジで温めるだけの「粒感しっかりオートミールごはん」を発売した。
今年9月には、はくばくから「オートミールごはん」が発売された。しっかり粒感があり、電子レンジで1分半加熱するだけで食べられる商品だ。日清シスコでは、シリアル加工技術を活用し、米つぶ形に加工した、まるでごはんのようなもちもちした食感の「おいしいオートミール新ごはん」を新発売。従来のようなリゾットはもちろん、おにぎりや炒飯などにもアレンジできる。
オートミールはごはんよりも低糖質で低カロリーなので、ごはんの代わりの主食として提案することで、朝食だけでなく、昼食や夕食と、食シーン拡大につながる。また、オートミールが続かなかった人や初めての人も米化したオートミールなら食べやすく、継続しやすい。オートミールの認知率は高いものの、喫食経験率は3割程度にとどまっており、さらなる成長が期待されている。今後のオートミール市場は、新たな主食としての普及がポイントとなりそうだ。
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