Amazon 広告ビジネス、その影響力を示す4つのグラフ:マーケターの63%が支出を増やす
DIGIDAY[日本版] / 2018年1月9日 7時50分
2017年が、Amazonの広告ビジネスがさんざん取り上げられた1年だったとすれば、2018年は、実を結ぶ1年になるだろう。
オンライン大手のAmazonは、集めた広告主の関心を売上に変えようと取り組んでいる。Amazonの広告ビジネスは、オンラインの2大巨頭、GoogleやFacebookと比べると小さい。しかしAmazonは、両社に並んで急速に地歩を固めている。
この記事では、Amazonのオンラインメディアへの取り組みが、どのように具現化することになるのかを、4つのグラフで見ていく。
Amazonに集まる注目GoogleやFacebookに対するのと同じように大きな額をAmazonに投じる用意はまだないかもしれないが、ブランドはAmazonを真剣に考えるようになってきている。グループ・エム(GroupM)傘下のカタリスト(Catalyst)が9月に実施した調査によると、米国のB2Cマーケター250人の3分の2近く(63%)が、今後1年間、Amazonへの支出を増やすことになると回答した。Googleへの予算を増やすとの回答は54%で、Facebookの広告への支出を増やす計画だとの回答は53%だった。
予算におけるAmazonのウェイトが高まるのは、ひとつには、多くの広告主にとってAmazonは新しい存在だからだ。この調査で話を聞いたマーケターのうち、Amazonの広告商品をすべて使っていると答えたのはわずか15%で、はっきりとした戦略があると語ったのはわずか17%だった。
Amazonは、調査会社eマーケター(eMarketer)の予測だと、米国におけるデジタル広告売上が2017年は16億5000万ドル(約1860億円)になる。Google(350億ドル:約3.9兆円)やFacebook(170億ドル:約1.9兆円)と比較するとかなり少ないが、Twitter(12億1000万ドル:約1370億円)とSnapchat(6億4200万ドル:約727億円)を上回っている。Amazonは、おそらく大手広告パブリッシャーのどこよりも急速に広告売上が増えている。eマーケターの予測では、2017年は48.2%の増加になる。また2019年には、31億9000万ドル(約3610億円)に到達し、米国デジタル広告支出全体の3%を占めるまでになると予測されている。
Amazonは、一般的な検索におけるGoogleと同じくらい、商品検索で当たり前のものになっている。テクノロジープラットフォームのケンショー(Kenshoo)が9月に、米国、ドイツ、英国、フランスの買い物客3100人に行った調査によると、商品購入の調査でよく使うという声はGoogle(85%)のほうが多かったが、56%は商品調査の起点にAmazonを使うと回答した。また半数以上(51%)が、気に入った商品がほかのサイトで見つかっても、購入前にAmazonでさらに調べることが多いと答えた。
WPPのCEO、マーティン・ソレル氏は、2017年にAmazon支持をもっとも顕著に表明したひとりだ。ソレル氏らCEOたちは、ショッピング大手のAmazonがオンラインメディアにおけるGoogleとFacebookの支配を打ち破ることを期待し、Amazonに向かう予算を多く勝ち取るようにエージェンシーを動かした。ウォールストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal)によると、Amazonへの支出を40~50%増やして約3億ドル(約339億円)にするというWPPの計画は、この動きを反映している。同様に、フランスの持株会社ピュブリシス(Publicis)は来年2018年、Amazonへの支出を前年から50%増やして3億ドルにする。オムニコムも、前年から倍増させ約2億ドル(約226億円)にする計画だ。
ほとんどの広告主はAmazonの広告の影響をテストしたがっていると、パフォーマンスマーケティング専業のクリアリティクス(Crealytics)のCEO、アンドレアス・レイフェン氏は語る。「我々が受ける質問は主にふたつ。ひとつは、広告の支出に対し、どのような見返りを期待できるのかというもの。そしてもうひとつは、Amazonに使う広告費を増やすことで、どの程度の上昇が可能なのかというものだ」。
Seb Joseph (原文 / 訳:ガリレオ)
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