広告バイヤーはまだ、 Facebook Marketplace に冷ややか:改革に力を入れるFacebook

DIGIDAY[日本版] / 2018年9月10日 16時50分

賃貸住宅や自動車、ホームサービスのような分野で、「Marketplace(マーケットプレイス)」セクションに出品する企業を増やしたあと、Facebookは企業連合の拡大を推進中だ。

Facebookの広報担当者が語ったところでは、eコマース企業のショッピファイ(Shopify)とまもなく提携するという。60万の業者が同社のプラットフォームを利用できるようになり、ファッションブランドのレベッカ・ミンコフ(Rebecca Minkoff)や美容ブランドのカイリーコスメティクス(Kylie Cosmetics)、食品メーカーのネスレ(Nestle)などの企業が、Marketplaceで商品を販売する。Facebookは最近、Marketplaceに出品する小売業者を増やすために、eコマース企業と提携しているが、ショッピファイは、その最新の提携相手となる。広報担当者によると、Facebookは、Marketplaceでの販売を希望する小売業者からの申し込みも受け付けはじめたらしい。

広告バイヤーは冷ややか

Facebookは6月にMarketplaceに広告を導入したが、広告バイヤーたちの対応は冷ややかで、Facebookの最新の動きは彼らの関心を得ることを狙っているとみている。

「Marketplaceはいまのところ、Amazonやeコマースプラットフォームよりもオンライン広告サイトのクレイグズリスト(Craigslist)に似ている」と語るのは、エージェンシーのヒュージ(Huge)で有料ソーシャル担当アソシエイトディレクターを務めるマーク・シツマ氏。ヒュージはMarketplaceに広告をまったく掲載していない。

別のバイヤーは、自分が務めるエージェンシーがMarketplaceにこれまで広告を掲載していないのは、まだAmazon並みの規模ではないからだと語る。大手ブランドからもっとインベントリー(在庫)を獲得すれば、Marketplaceの認知度が高まって、それに連れてオーディエンスが増え、ひいてはメディアバイヤーから見て広告インベントリーとターゲティング能力が向上する可能性がある。

広報担当者によると、Facebookはあらゆる規模の小売業者を増やすことに関心を抱いており、Marketplaceでの売り上げの一部を受け取るつもりはないという。つまり、プラットフォームのマネタイズについては広告を当てにしていることになる。

当初「前向き」だったメーカー

6月にMarketplaceに広告を導入してから数週間以内に、Facebookは、SaaS型eコマースサイトのビッグコマース(BigCommerce)と提携し、ビッグコマースを利用するアイスクリームブランドのベン&ジェリーズ(Ben and Jerry’s)やソニー(Sony)、トヨタ(Toyota)などのメーカーが、Marketplaceに出品できるようにした。ビッグコマースの最高製品責任者を務めるジミー・デュバル氏は、メーカーの当初の関心は「圧倒的に前向き」だったと語る。

Facebookは同じ6月に、eコマースサイトのチャネルアドバイザー(ChannelAdvisor)やシップステーション(ShipStation)との来たる統合を宣伝するウェブページを公開し、ヘルプページを通じて、小売業者からのMarketplaceへの出品申し込みを受け付けはじめた。小売業者によると、Facebookの企業プロフィール内に申し込みを促すプロンプトが表示されはじめたという。ある小売業者は、広告マネージャ(Ads Manager)を利用中に申し込みフォームが表示されたと述べている。

申し込みフォームには、商品一覧の項目はすべてショップにリンクしているので、Marketplaceで販売するには、Facebook BusinessページにFacebookショップを追加する必要があると書かれている。ブランドや再販業者は、新品の販売や30日以内の返品受け付け、3日以内に出荷し7日以内に顧客に配達することも求められている。

申し込みフォームには、どのeコマースプラットフォームプロバイダーと提携しているかという質問と、FacebookがMarketplaceをめぐって提携しているほかのプロバイダーの一覧がある。一覧に名前が挙がっているIBMやOracle Commerce Cloud(オラクル・コマース・クラウド)、WooCommerce(ウーコマース)はいずれも、在庫や出荷、マーケティングのようなeコマースの要素を小売業者に代わって管理している。申し込みフォームの末尾には、このプログラムは初期段階にあるので、申し込みフォームの審査に要する時間については説明できないとの旨が書かれている。

marketplace

FacebookのMarketplace申し込みフォーム

 

広報担当者の話では、小売業者がMarketplaceと提携する主な方法は、申し込みフォームではなく、eコマースプラットフォームプロバイダー経由になるという。

毎月延べ8億人が利用

Facebookは2017年8月から、Facebookユーザーだけでなく企業の商品も増やす計画を整えてきた。それ以来、カーズ・コム(Cars.com)やエドムンズ(Edmunds)などの自動車販売会社のほか、アパートメント・リスト(Apartment List)やザンパー(Zumper)、レンタル・ビースト(Rental Beast)との提携を通じて賃貸住宅会社、ハンディ(Handy)、ホームアドバイザー(HomeAdvisor)、ポーチ(Porch)の企業3社が提供するホームサービスに対して、プラットフォームを開放してきた。

Facebookは、特定の小売業者を選んで、Marketplaceでの購入に人々がもっとも関心を抱いている商品タイプも調べてきたと述べている。5月に開催されたF8カンファレンスでは、Marketplaceは70の郡で使用され、毎月延べ8億人に利用されており、米国の国民の3人に1人が毎月利用していると、Facebookは説明した。

Ilyse Liffreing(原文 / 訳:ガリレオ)

 

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