Facebook 、MRCによる ブランドセーフティの監査に合意 : ただし、ニュースフィードは対象外に

DIGIDAY[日本版] / 2020年10月26日 11時50分

Facebookは、メディア・レーティング・カウンシル(Media Rating Council、以下MRC)によるブランドセーフティの監査範囲について合意した。ただ、間もなく始まる第1段階には、ニュースフィードが含まれないことがわかった。

Facebookは、ヘイトスピーチ/偽情報拡散を防ぐ有効的手段の必要性を訴える声が広告主/抗議運動団体のあいだで高まるなか、今年6月下旬にもMRCの監査を受けている。7月、広告主によるFacebookボイコット運動「ストップ・ヘイト・フォー・プロフィット(Stop Hate for Profit:利益のためのヘイトを止めろ)」には、主催者によれば1200社以上が参加した。

MRCの認証は、プラットフォームの社内統制および測定体系が健全に機能しており、バイアスもかかっていないことを示す、業界の承認印として重要視されている。

今回の監査の実行プラン

今回の監査では、Facebookおよびインスタグラム内の有料広告に対するブランドセーフティプロセスと、広告出稿者へのレポートに記載のメトリクスが対象となる。

しかし、ニュースフィード上のコンテンツに関するFacebookの広告隣接基準は、今回の監査対象に含まれない。さらに現段階では、Facebook Audience Network(オーディエンス・ネットワーク)に掲載の広告に対するブランドセーフティコントロールの適用法についても、監査は実施しないという。

ただ最終的には、ニュースフィードを含め、Facebookの全環境に対して漏れなく監査を実施していきたいと、MRCのCEOジョージ・アイヴィー氏はEメールで回答した。

その段階に至る前に、MRCとFacebookはひとまず、両者の言葉を借りれば、教育プロセスへの共同取組に合意した。その一環として、FacebookのエンジニアはMRCの監査人に対し、ニュースフィードに関する同社のコミュニティ基準の適用法を詳細に説明する。ただし、Facebook側はその実施時期について、米大統領選終了後を強く希望しているという。

「Facebookからそういう依頼を受けた。フィードプロセスは複雑かつ高度に動的だから、だと――つまり、Facebook側はMRCが完全な形で監査を行えることを、そして監査対象範囲が環境に確実に対応したものになることを望んでいる」とアイヴィー氏。「そこで、我々も同意した。無理に監査を押し進めれば、見落としが生じる恐れもあるからだ」 。

ニュースフィードは最大の懸念

しかし、多くの広告主にしてみれば、ニュースフィードにおける有害コンテンツは、広告費の投入先であるテックプラットフォームの選択に際して考慮する最大の懸念事項のひとつにほかならない。それは、7月のボイコット運動を見れば明らかだ。

「ブランド側は高額のソーシャル広告費をニュースフィードに注ぎ込むが、その広告がどんなコンテンツと隣り合わせるのかはわからない」と、ブランドセーフティプラットフォーム、オープンスレート(OpenSlate)のCEO、マイク・ヘンリー氏はいう。 「インフィード広告の隣接問題はマーケターにとっての大きな盲点であり、2020年度最大のブランドセーフティ問題となっている」。

MRCの監査は、EYをはじめとする外部監査法人が実施する。費用は対象範囲や時間に応じて計算され、最終的に数十万ドルから100万ドル以上(数千万円から1億円以上)に及ぶ場合もあるが、それはすべて監査を受ける企業が負担する。

YouTubeおよびTwitterも

責任あるメディアに向けた世界同盟(Global Alliance for Responsible Media。以下GARM)の一員として、Facebook――と、YouTubeおよびTwitter――は9月、有害コンテンツへの対応に関する共通基準に関して合意した。3社はさらに、監査に同意しただけでなく、有害コンテンツの共通定義、有害コンテンツに関するより標準化した報告形式の確立、そして相応しくないコンテンツに隣接する広告掲載を防ぐための――自社またはサードパーティの技術を介した――広告主により多くの統制力を与える「隣接広告問題の解決策」についても合意している。

YouTubeのブランドセーフティに対するMRC監査はいまも続行中だ。今年中に大手の全プラットフォームにブランドセーフティ監査を受けさせるか、少なくとも監査の予定を入れさせるのが目標だと、GARMは9月に述べている。

[原文:Facebook’s MRC brand safety audit gets underway — but it doesn’t yet include the news feed]

LARA O’REILLY(翻訳:SI Japan、編集:長田真)

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