アストンマーティンVALHALLA 究極のドライバーズ・スーパーカー

アストンマーティンのビークルパフォーマンス担当取締役であるサイモン・ニュートンは、ユニークでやりがいのある旅となったValhallaの開発について、次のように述べています。「エンジニアリングチームとビークルダイナミクスチームにとっての大きな挑戦は、Valhallaのハイブリッド・パワートレインの膨大なパワーを、アクティブ・エアロダイナミクスと統合したダイナミック・コントロール・システムの組み合わせにより初めて活用することでした。1,079PSと1,100Nmという驚異的なパフォーマンスを当然の前提としながらも、さらにサーキットでは次のレベルのスピード、精密性、そして興奮を実現し、公道では楽しく、エモーショナルなスーパーカーとしての特性を維持することが課題でした。この前例のないダイナミックな帯域幅こそが、Valhallaを同クラスのライバルと一線を画す存在にしています」


パワートレイン
Valhallaのハイブリッド・パワートレインは、新開発の828PSを発揮する4.0リッター・ツインターボV8エンジンと、合計251PSを供給する3基の電気モーターを組み合わせています。2基の電気モーターはフロント・アクスルに搭載され、3基目の電気モーターは新型の8速DCTトランスミッションに組み込まれており、リア・アクスルのみに駆動力を供給します。

3基の電気モーターは、パフォーマンスに特化したPHEVパワートレイン向けに設計した先進的な高性能バッテリー（HPB）システムによって駆動します。このバッテリーは非常に効率的な誘電冷却システムを備えており、頻繁かつ連続的なパワー要求を満たすために充電電力を迅速に展開する能力、高速エネルギー吸収能力、さらに高いパワー密度を兼ね備えています。これにより、活気に満ちた走行時には即座にフルパワーを引き出し、減速時には強力なエネルギー回収を実現します。

HPBの冷却システムは、先端技術を採用した電気絶縁性を持つ冷却液をバッテリーパック全体に循環させ、560個のセルそれぞれを最適な温度に保つことで、最大限のパフォーマンスを安定して発揮します。

フロント・アクスルは、Valhalla専用に設計された革新的なラジアルフラックス型内部永久磁石モーター2基のみによって駆動し、それぞれのモーターは18.1 PS/kgを発生します。EV・モードを選択すると、Valhallaはフロント・アクスルのみで駆動します。特徴として、これらのフロント電気モーターは、トルクベクタリングを可能にするカスタムビルドのP4型フロント電動ドライブユニット内に統合されています。トルクとパワーを最大限に引き出し、非常にコンパクトなパッケージングを可能にするため、P4ユニットには、非対称ローターに最高水準の高強度ネオジム鉄ホウ素磁石を採用しています。さらに、新開発の冷却戦略によって、アクティブステーターとローターオイル冷却機能を備えた電気モーターは、温度を効果的に抑え、最も過酷な走行条件下でも最大限のパフォーマンスを一貫して維持することが可能です。