【東芝】パワー半導体のスイッチングを高効率化する駆動回路を開発

Digital PR Platform / 2019年2月19日 10時43分

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-電力損失を軽減、集積化により小型化・低コスト化を実現-

 当社は、自動車、鉄道、さまざまな電化製品等に搭載されているモータを駆動させるパワー半導体を、従来より高効率にスイッチングできる駆動回路を開発しました。本回路は、当社が新たに開発したフィードバック技術を用いることにより、温度などの環境変動やモータの動作状態の変動の影響を受けずにスイッチング遷移速度を一定に保ち、パワー半導体のスイッチングの際に生じる電力損失を、本フィードバック技術を適用しない従来の駆動方法と比べて低負荷時で25%、常温時で20%低減できることを確認しました。
当社は、本関連技術を、米国サンフランシスコで開催されるIEEE国際学会「ISSCC 2019」で2月19日(現地時間)に発表しました。

 自動車や鉄道、冷蔵庫、エアコン、扇風機などの電化製品に用いられているモータは、パワー半導体が電気の流れのONとOFFを繰り返すことで電流・電圧をコントロールし、高効率に駆動させています。ONとOFFの切り替えをスイッチングと言い、スイッチングにおいてOFFの状態からONの状態に遷移する速度を遷移速度と言います。遷移速度が早いと消費電力が少なくなる一方で、遷移速度が早すぎるとノイズが発生し、機器の誤動作につながりやすくなるという特徴があります。誤動作を防止するため、ノイズの量が大きくなりすぎないように遷移速度には上限が設定されています。しかし、パワー半導体の温度や負荷の電流等の変化により、遷移速度が遅くなり、消費電力が大きくなってしまうという課題がありました。
 遷移速度を、環境変化の影響に関らず一定に保つことができれば、電力損失を低減することができます。従来の技術では、パワー半導体の電圧を検出し、遷移速度を常に一定にするフィードバック回路を用いることで電力損失を低減させていましたが、遷移速度が変化する主要因が、駆動するパワー半導体とは別にあるダイオードがONからOFFの状態に切り替わる際に逆方向に発生する逆回復電流である場合に、適応することができませんでした。

 そこで当社は、逆回復電流においても、遷移速度を常に一定にできるフィードバック回路を開発しました。本回路は、あるスイッチングにおける電圧の遷移速度を保持し、次のスイッチングの際に制御を行うフィードバック機能を搭載することで、逆回復電流の影響を受ける遷移速度をコントロールすることができます。また、大小異なる2値の抵抗を用いて切り替える方式を用いることで、シンプルな構成で逆回復電流を制御することができます。
 さらに当社は、今回開発したフィードバック回路を搭載したパワー半導体をCMOSチップに集積化することに成功しました。これにより、パワー半導体の小型化・低コスト化を実現しつつ、電力損失を低減できます。

 当社は、パワーエレクトロニクスを新規成長事業と位置付けており、今後も本技術を適用した駆動回路の開発を進め、さまざまな電化製品の低消費電力化に貢献していきます。

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