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“脳を見える化” 複数の精神疾患で共通する異常を明らかに

Digital PR Platform / 2024年10月29日 10時0分

[画像3]https://digitalpr.jp/simg/1706/97816/550_205_20241028132104671f1130c2ef6.jpg
図3 ASD、統合失調症、双極性障害におけるAMPA受容体密度の共通変化領域(青:低下領域、赤:増加領域)

今後の展開
 本研究では、各疾患における症状との相関領域や精神疾患共通の基質になりうる脳領域を特定しました。本研究グループは、基質領域が形成された後になんらかのストレスが加わることで症状を担う領域に変化が起こり、精神疾患を発症すると仮説を立てています。今後は、動物実験や、同じ患者を長期間追跡する研究(縦断的研究)を通じて、精神疾患の起源や形成過程・メカニズムを明らかにしていく必要があります。
 また、AMPA PETを用いたアプローチによって、脳内の神経活動に基づいた新しい診断法や治療法を開発する道を開く可能性があります。具体的な試みの一つとして、現在、本研究グループではうつ病と双極性障害の鑑別法の開発を進めています。

研究費
 本研究は、文部科学省「イノベーションシステム整備事業 先端融合領域イノベーション創出拠点形成プログラム」(No.42890001)、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)脳科学研究戦略推進プログラム・臨床と基礎研究の連携強化による精神・神経疾患の克服(融合脳)「AMPA受容体標識PETプローブを用いた精神神経疾患横断的新規診断治療法の開発(研究代表者:高橋琢哉)」、脳神経科学統合プログラム(脳統合)「AMPA受容体PETイメージングに基づいた認知症病態回路の解明(研究代表者:高橋琢哉)」、脳神経科学統合プログラム(脳統合)「数理と臨床の共創による精神疾患サブタイプのヒト病態メカニズム解明(研究代表者:平野羊嗣)」、脳と心の研究推進プログラム・革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト(革新脳)「脳血管障害とパーキンソン病における脳神経障害とその機能回復に関わるトランスレータブル脳・行動指標の開発」、「神経変性疾患のタンパク凝集・伝播病態と回路障害の分子イメージング研究」、JSPS科研費(20H00549, JP20H05922, 19H03587, 20K20603, 22H03001, 22K15793, 20KK0193, 21H02851)、武田科学財団助成金、慶應義塾次世代研究プロジェクト推進プログラム、公益財団法人先進医薬研究振興財団、公益財団法人臨床薬理研究振興財団の支援を受けて実施されました。

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