クメール・ルージュの支配とカンボジアの人々の抵抗 アヌシー映画祭グランプリ「FUNAN」12月公開

映画.com / 2020年10月30日 11時0分

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ルイ・ガレル (C)PATRICK SWIRC MODDS

 第42回アヌシー国際アニメーション映画祭でグランプリを受賞した「FUNAN フナン」が、12月25日に公開されることが決定。あわせて、ポスタービジュアルと予告編がお披露目された。

 1975年4月、カンボジア。武装組織クメール・ルージュによるプノンペン制圧のニュースを境に、多くの住民が強制労働のため農村に送られた。一家で農村へ移動する道中、息子ソヴァンと離れ離れになってしまった母親のチョウ。農村での革命組織(オンカー)の監視による苛酷な労働や理不尽な扱いは、彼女と夫クンを、そして共に生活する家族をひとり、またひとりと追い詰めていく。しかし、チョウは決して諦めず、最愛の息子を取り戻すために生き延びようとする。

 監督、脚本を務めたのは、Netflixとの提携も発表された名門アニメーションスクール「ゴブラン・レコール・デュ・リマージュ」出身のドゥニ・ドー。フランス生まれでカンボジアにルーツを持ち、自身の母親の体験を基に、クメール・ルージュの支配とカンボジアの人々の抵抗を描いてみせた。長編初監督作品ながら「高畑勲監督の名作『火垂るの墓』に続く芸術大作」(Variety)、「アニメーションの可能性を広げた」(Indiewire)など、世界中で高い評価を獲得。エミール賞では、脚本賞とサウンドデザインに輝いている。

 主人公のチョウを「アーティスト」のべレニス・ベジョ、チョウを支える夫のクンを「グッバイ・ゴダール!」のルイ・ガレルが演じ、エンディング曲は、イギリスのシンガーソングライター、レベッカ・ファーガソンが担当。自身も母親であるファーガソンは、本作にオリジナルソング「Running」を捧げている。また「怪盗グルーの月泥棒 3D」で主要アニメーターを務めたミッシェル・クルーザが、アートディレクターとして参加している。

 予告編は、平凡な一家の暮らしが、クメール・ルージュによるプノンペン占領の一報とともに大きく揺れ動き、様変わりしてゆくさまを活写。ポスターは、こちらを見つめるチョウの目、美しく奥行きすら感じられるカンボジアの風景、そして進みゆく2人の男女をとらえつつ「絶対に諦めない、再び息子と会うその日までは――」というコピーが添えられている。

 「FUNAN フナン」は、12月25日から東京・YEBISU GARDEN CINEMA、シネ・リーブル池袋ほかで公開。

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