1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 映画

【インタビュー】内野聖陽が演じる役は、なぜこんなにも魅力的なのか? 大事なのは、リスペクトと「自由であること」

映画.com / 2024年11月23日 12時0分

【インタビュー】内野聖陽が演じる役は、なぜこんなにも魅力的なのか? 大事なのは、リスペクトと「自由であること」

(C)2024アングリースクワッド製作委員会

 内野聖陽が演じる役柄は、なぜこんなにも魅力的なのか――? それがこのインタビューの議題である。人気漫画のキャラクターであれ、多くの俳優たちによって演じられてきた歴史上の人物であれ、どんな役柄であっても、彼が演じる役には、原作や役柄への深いリスペクトとともに、内野聖陽にしか出せない個性や味が加えられ、映画やドラマで見るべき価値を与えてくれる。

 「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督と組んだ最新主演作「アングリースクワッド公務員と7人の詐欺師」(公開中)は、韓国の人気ドラマを原作とするクライムエンタテインメント。内野が演じるのは、マジメだが気弱な税務署員で、天才詐欺師と組んで悪徳企業の社長から未納の税金10億円を騙し取ろうとする。韓国のオリジナル版ではマ・ドンソクが演じたこの主人公を、内野はどのようにして自分の役としていったのか?(取材・文・撮影/黒豆直樹)

――本作に出演するにあたり、撮影前から上田監督と打ち合わせを重ねられたそうですね?

 上田監督は普段からリハーサルなどをしっかりとされる方だそうで、カメラを回す前に入念な打ち合わせをされたがっていたんですよね。今回、これだけのメンバーが出演するということで「そういう時間を持てるのだろうか?」と不安を抱えていらしたそうなので、こちらからも「やった方がいいんじゃない?」と言いました。僕もリハーサルをやるべきところはやったほうがいいと思うタイプなので、「上田くんがやりたいようにやったら?」という感じで、特に(自身が演じた)熊沢という役に関しての話から始まり、時に岡田(将生)くんと実際の会話のセッションをやったりもしました。

――具体的に上田監督とはどのような話を? 打ち合わせに現れた内野さんの脚本にはものすごい量の付箋が貼ってあったそうですが……。

 オリジナル版の韓国ドラマは全16話あって、それを1本の映画にするということで、最初は情報量が多すぎて、ちょっと整理をしないと……という状態だったんですよね。そこで自分なりに浮かんだ疑問について「これはどういうこと?」と尋ねて、1個1個クリアにしていきました。役者の側からすると「ドラマを見てないとこれはわかんないでしょ」という部分がたくさんあったので。

 そうすると、上田監督が次の打ち合わせまでにいろいろと考えてきて、次の稿、また次の稿という感じで最終的に14稿までいきましたけど、稿を重ねるたびに前回の課題がクリアになっていって、どんどん精度が上がっていくんです。これほどの成長度で稿を重ねる人を僕は見たことがなかったです。なかなかゴールが見えず、心が折れそうになる瞬間もありましたけど、彼の熱意に助けられまして、「わかった。じゃあ、とことん付き合うよ」と。だから現場に入る頃には、監督の一番の理解者は俺なんじゃないかというところまで来ていましたね(笑)。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください