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【インタビュー】内野聖陽が演じる役は、なぜこんなにも魅力的なのか? 大事なのは、リスペクトと「自由であること」

映画.com / 2024年11月23日 12時0分

――実際の撮影現場での小澤さんとのやりとりはいかがでしたか?

 橘から頭にワインをかけられるシーンも、すごく上手にかけてくれるんですよ。メガネのフチにワインが溜まるんだけど、あんなのマグレじゃできないですよ。OK出た時は僕よりも小澤さんがガッツポーズしていました(笑)。普段、僕は“征(せい)ちゃん”と呼んでいるんですけど、「さすがだね、征ちゃん。ナイスだったね!」「任せてくれよ」という感じでね。プロとしての信頼関係があって良かったですね。

 もちろん、初めて共演する役者さんとの緊張感も大事なんですけど、気心知れた相手役というのも、それはそれでメリットがあって、今回のインパクトのあるクライマックスでも「見事!」という表情を見せてくれましたね。あのラストも台本の打ち合わせの時点で、すごくこだわって、最後までなかなか答えが見えなくて「どうする? どうする?」という感じだったんです。監督が最後に「こういうアイデアで」とまとめてくださったんですが、そこにたどり着くまで、アクションコーディネーターさんとギリギリまで話し合って作っていきましたし、一番大事な“終止符”だったので、シナリオ上でなかなか答えが出せなかったシーンでした。

 リハーサルで僕と小澤さんがやってみて、監督も「それでいきましょう」となったんですけど、本番の撮影現場でさらにその上をいくような小澤さんの表情が出てきて、あれはリハーサルでは絶対に出ないものだし、小澤さん自身「俺ってこんな表情するんですね」と言っていたくらいでした。そういう想像もしてないものが出てくるのが現場の面白さですね。だからこそ、あまり打ち合わせで完成度を求めすぎると面白くなくなっちゃうというのは上田監督も言っていたし、俺もそう思います。(打ち合わせは)ある程度の外枠づくりですよね。でも、現場に入ると走り出しちゃうので、その前に深めておかないとダメだよね……というところを今回、喧々諤々とやっていた感じでしたね。

――先ほど、マ・ドンソクさんのイメージから離れたという話がありましたが、「きのう何食べた?」のケンジしかり、「真田丸」の家康しかり、内野さんにしか出せない個性が役にのっているからこそ、多くの作品で内野さんが演じる役が魅力的だと支持されるのだと思います。役を演じる上での自分なりの個性やオリジナリティについて、どのようなことを意識されていますか?

 難しい質問ですね……。歴史上の人物と原作ものでまた違ってくると思いますが、前提としてもちろんリスペクトを常に持っていて、例えば家康さんのお墓参りもしますし、原作もののビジュアルもすごく大事にします。特に漫画はビジュアルのイメージがすごく強いですから、そこは絶対に外せません。

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