ハンフリー・ボガートとは何者だったのか? ドキュメンタリー映画の監督が秘話を明かす【NY発コラム】
映画.com / 2024年12月14日 19時0分
酒に酔うとメソットは人が変わった。後に明らかになる女優ローレン・バコールとの関係から、家に火をつけたり、ボカートをナイフで刺した事件も起こしている。
40代で映画界で成功する前、ボガートが舞台でかなりのキャリアを積んでいたことを、筆者は知らなかった。ボガートが成功するまで、これほど時間がかかった要因とは?
「おそらく、ボガートは1920年代には間違ったタイプの役にキャストされていたのだと思います。当時、何度も美少年役を演じても、彼はその役柄に見合うほどイケメンではなく、どこにも辿り着かなかった。映画の中で多くの人がそのことについてコメントしています。それに、彼は自分の足場を見つけられなかったと思います。それからギャングスター役を演じることで、非常にリッチなバックグラウンドを持つようになったと思うんです」
さらに、ジョン・ヒューストンの存在は大きかったそうだ。
「ヒューストン監督は、ボガートの才能を見抜いていました。ボガートは、その才能を最大限に生かすことができるクリエイティブな相手と出会ったんです。彼のキャリアにとって最も重要だったのは、間違いなく、この関係だったと思います。映画『化石の森』も明らかに大きな瞬間でした。しかし、それ以前は、この役との相性はあまり良くなかったと思います」
ハワード・ホークス監督は、ボガートと年の離れたローレン・バコールとの交際に難色を示していた。その理由は何だったのか?
「ホークスは、自分が発掘して映画に登場させた女性をかなりコントロールしていたと思います。私が(書物などで)読んでいた限りでは、そういうところがあったと思います。ローレンのスタイルや描き方も、彼(ホークス)のパートナーであるナンシー・キース(ホークスの妻)を参考にしていたと思います。一言で言えば、ハワード・ホークスは、ボガートとバコールの間に何かが起こっていることに、少し嫉妬していたのかもしれません。しかしもちろん、年齢差は大きく、非常に問題があったのも事実です。ボガートはそれまで(前妻のメイヨ・メソットと)悲劇的な結婚生活を送っていて、彼ら(バコールとボガート)のどちらかを気にかけていた人なら、その時点で離れろと言ったに違いないと思います。ただ、その関係で興味深いのは、年齢差があったにもかかわらず、そして誰もが心配していたにもかかわらず、彼らはとても愛し合っていました。12年間も強い関係を保っていたんだと思います」。
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