「原宿・夏のパンケーキ祭 ~食べたり 読んだり 喋ったり~」福田里香さんとトミヤマユキコさんによるパンケーキ対談― Part II

えん食べ / 2013年8月20日 19時0分

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「フード三原則」について語るトミヤマユキコさんと福田里香さん

■福田里香さんによる「フード三原則」とは?

「善人は、フードをおいしそうに食べる」

「正体不明者は、フードを食べない」

「悪人は、フードを粗末に扱う」

これが福田里香さんが提唱する「フード三原則」です。

対談の第三部では、福田里香さんによるフード理論と、その理論をもとにトミヤマユキコさんが独自に編みだされた「パンケーキにまつわるフード理論」が紹介されました。

トミヤマユキコさん「フード三原則とは、ごく簡単に言うと、『物語に食べ物をうまく登場させると、登場人物の性格や感情、置かれた状況などを分かりやすく受け手に伝えられる』という理論です。三原則の1つ目は『善人は、フードをおいしそうに食べる』なんですが、福田さん、これを説明して頂けますか?」

福田里香さん「腹の底を見せたってことですよね。食べ物をおいしそうに食べれば、こいつ、信用できると観客は無意識に思う。裏表の無い奴って、登場して『かぁちゃん、腹減った』と言って、ガツガツガツと食べる。見ている観客は憎めないですよね」

トミヤマユキコさん「なるほど。2つ目の『正体不明者は、フードを食べない』。これは?」

福田里香さん「腹の底が見えないってことですよ。何を考えているかわからない奴には、フードを食べさせないことが多いんです。例外的に食べているのは、ものすごく変わったものだったりします。例えば、ドラキュラは人の血を飲む。ゾンビは、人の肉を喰らう。自分とは違うものを食べるってことで、底知れない怖さを感じさせることができるんです」

トミヤマユキコさん「3つ目は、『悪人は、フードを粗末に扱う』」

福田里香さん「これは食べても、食べなくてもいいんですよ。ただ、食べ物を粗末に扱うと、すごく悪い奴に見える。例えば今私がこれ(この日のイベントのために用意されたクッキー)を、踏みつけるじゃない?そしたら、私のこと、絶対嫌いになるよね。

でも、よく考えてみて。これ、原価いくらよ?10円もしないよ。だけど、これを踏みつけにすると、作ってくれた人の気持ちも含めて踏みつけることになる。仮に私がトミヤマさんを殴ったとしましょう。それと比べたとき、どっちが悪い奴に見える?ことによっては、クッキーを踏みつけた方が、嫌な奴に見えるかもしれないよね。

良い作品っていうのは、そういうことを、物語上うまく使ってあるな、というのを私は常々思っていたんです」

トミヤマユキコさん「その『常々思っていた』というのが、すごいとこなんです。フード理論三原則は、言われてみればその通りだし、理解できるんだけど、なんで今まで気付いてなかったんだろうと思うものばかりで。普通は、ストーリーを追うっていうのが作品を味わうってことなんだけど、ストーリーではなく、食べ物にフォーカスする。そのことによって、作品を読み変えることが可能になるんですね」

えん食べ

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