THE ポッシボー11.16中野サンプラザ詳報 感傷ムード皆無で本気の天下獲り宣言!

エンタメNEXT / 2014年11月24日 7時0分

ゲストの大谷雅恵(ex-メロン記念日/右から3人目)と『恋がダンシン!』を熱唱

 半年以上に渡って続けられていたTHEポッシボーのツアー「祝THE ポッシボーJapanツアー2014 ~8年かかりましたわ~」が、11月16日の中野サンプラザで千秋楽を迎えた。一時は解散説がまことしやかに囁かれたが、どん底状態から奇跡のV字回復を果たし、この日を迎えたのだ。

 会場となった中野サンプラザは、ハロー!プロジェクトのアーティストがしばしば公演を行う“ハロプロの聖地”。一部から“つんく♂ファミリーの落ちこぼれ集団”と揶揄されていた5人の意地が爆発した恰好である。勢いづくリーダーの岡田ロビン翔子はライブ終盤に日本武道館への進出を誓い、満員で埋まった客席も大歓声でこれを後押しした。

 

 公演は、パーティ感覚溢れる内容だった。なにせ全員が20歳以上、最年長の諸塚香奈実に至っては25歳である。低年齢化が進むアイドルシーンに対抗するように、大人の余裕漂う貫録のステージを展開していく。5人編成のバンドに加え、総勢12人からなる「たをやめホーンズ」の分厚いサウンドに乗せ、メンバーは縦横無尽にステージを闊歩。1曲目の『なんかすんごい事ができそーだぞーう!』から会場は大きなグルーヴの渦に包まれていく。

 MCに入ると、ロビンは「広いねぇ! デカいねぇ! 中野サンプラザ! 全国ツアーも今日でファイナルだよ!」と満面の笑顔。橋本愛奈も「今のポッシボーは食べごろ! 今が一番旬なんです!」と根拠もなく断言する。言葉の意味はよくわからんが、とにかくすごい自信だ(By 与作)。
事務所スタッフが務めるバックバンドとの相性もバッチリ
 4曲目の『恋がダンシン!』では、ゲストとして盟友の大谷雅恵(ex-メロン記念日)が合流する。そのまま同曲を5人と一緒に歌い切ると、さらに今度はユニコーンの手島いさむがギターをかき鳴らして登場。大谷も交えて『人生はパーリィー!だぁー!』を炸裂させ、やんやの喝采を浴びていた。

 それにしても、改めて5人は歌が上手い。「アイドル」や「アーティスト」といったジャンル分けがまったく無意味になるほど、超実力派の片鱗を見せつけていく。中でも抜群の安定感を誇る橋本のボーカルと、インプロヴァイゼーションも強烈なロビンのヒップホップ・マナーは日本音楽界の至宝だ。また、秋山ゆりかはソロの新曲『ふらちMistake』の男性ダンサー2人にエロ絡みするようなナマ唾18禁パフォーマンスでファンの度肝を抜き、一方で後藤夕貴のソロ『Lovely!Lovely!』はブリブリかつドリーミーな世界観で会場をほっこりさせた。おそらく後藤と一緒にステージに立った日傘も喜んでいたことだろう。 終盤に入っても勢いは一向に衰えない。『希望と青春のヒカリ』では会場一体となってウェーブが巻き起こり、『さぁ来い!ハピネス!』では矢継ぎ早に転調を繰り返してキーがどんどん高くなっていく中、この日、何度目かのクライマックスに。最後の余力を振り絞って『永遠ファイヤーボール!』を5人が歌うと、ファンはブンブンとタオルを振り回して本編を最高の盛り上がりのまま締めくくった。
本編最後は『永遠ファイヤーボール!』会場はタオルを振り回し発狂寸前

メンバーに気負いは見られず、普段通りの素顔で中野サンプラザを盛り上げた
 アンコールを受けて、勢いよくステージに飛び出した5人。だが、なぜか話題は諸塚香奈実の腹筋に。うっすら割れたと主張する諸塚に対し、「見せてよ~!」とロビンが鋭く迫る。そして『なんじゃこりゃ?!』の合唱に合わせてチラ見せすると、大画面のモニターに映った腹部に「エロい! 永久保存版だよ!」と他の4人は大コーフン状態だ。

 そんなポッシらしいドタバタした流れを断ち切るようにして、『さくら』から始まるアコースティック3連発では、しっとりとした大人の魅力を全開にする。“さわちゃん”こと澤田昭子のバイオリンと、手島のアコースティックギター、それに5人のコーラスワークが最高のケミストリーを生み出していく。ときにアカペラも織り交ぜながら、魂を振り絞るように歌い切る5人。これには観客もうっとり酔いしれていた。

「もっともっと、おなかの底から声が出ますかーッ!?」(後藤)

 最後は代表曲を惜しみなく連発する。『勇気スーパーボール』『全力バンザーイ!My Glory!』で会場は爆発寸前の盛り上がりに。最後の『ヤングDAYS!』ではゲスト全員が登場。さらにダブルアンコールでは、「本当にありがとう!」とロビンがマイクを通さず生声で感謝の意を表し、『愛しさを束ねて』で24曲にも渡るステージを締めくくった。

 悲願の中野サンプラザ到達や武道館進出といった話題性とは裏腹に、感傷的なムードがまったく漂わないところがポッシらしかった。そして純粋に音楽性のみで勝負するステージ内容も、非常に好感度が高かった。断言しよう。今、本当に面白いアイドルのライブは、THE ポッシボーの5人によって繰り広げられている。遅咲きの実力派は、完全にやる気だ。セットリスト
M01 なんかすんごい事もできそーだぞーう!
M02 全力で愛して…ねッ!
M03 乙女!Be Ambitious!
M04 恋がダンシン!(with 大谷雅恵)
M05 人生はパーリィー!だぁー!(with 大谷雅恵・手島いさむ)
M06 Lovely!Lovely!
M07 幸せの天秤
M08 僕らの世代!/ナイスガールトレイニー
M09 青春万歳!/ナイスガールトレイニー
M10 ふらちMistake
M11 いじわる Crazy love
M12 Nasty!
M13 Do Me! Do!
M14 なんじゃこりゃ?!
M15 希望と青春のヒカリ
M16 さぁ来い!ハピネス!
M17 永遠ファイヤーボール!

EN01 さくら(with 澤田昭子・手島いさむ)
EN02 りぼん(with 澤田昭子・手島いさむ)
EN03 幸せの形(with 澤田昭子・手島いさむ)
EN04 勇気スーパーボール!
EN05 全力バンザーイ!My Glory!
EN06 ヤングDAYS!!
WEN01 愛しさを束ねて
秋山ゆりか

岡田ロビン翔子

後藤夕貴

橋本愛奈

諸塚香奈実
小野田衛 1974年、神奈川県生まれ。出版社勤務を経て、現在はフリーの編集・ライターに。『月刊ENTAME』では主にハロプロとプロレスの記事を手がける。著書に『韓流エンタメ日本侵攻戦略』(扶桑社新書)

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