乃木坂46堀未央奈を突き動かすのは同期への深い愛

エンタメNEXT / 2014年12月24日 8時0分

 7thシングル『バレッタ』(2013年11月リリース)で、加入から5カ月しか経っていない2期生ながらセンターに抜擢された堀未央奈。その後も選抜に入り続け、2015年1月7日発売のファーストアルバム『透明な色』には、星野みなみと齋藤飛鳥とのユニット曲『なぞの落書き』が収録されている。しかし、未央奈にとって今までは雌伏の時。2015年は、2期生を率いて新たな未来を創造してくれるはずだ。

 

 乃木坂46に入る前の未央奈は、修学旅行などの行事は率先して計画するものの、普段はボーッとしていることが多い女の子だった。そんな未央奈がアイドルに興味を持ったきっかけは、テレビに映った大島優子と松井玲奈。48Gの握手に行くようになった未央奈は、会場でのミニライブを観るうちに「アイドルになりたい」という気持ちが湧いてきた。

 乃木坂46が2期生を募集していると知ると、未央奈は「あ、受けなきゃ」と躊躇することなく応募していた。生駒(里奈)の「目立つ存在ではなかったけど、乃木坂46に入って変わることができた」という発言を知って、「私も変わりたい」という感情が芽生えたことも乃木坂46に惹かれた理由のひとつだったようだ。

 歌もダンスも未経験の自分が合格したことに戸惑いながら、乃木坂46の2期生として活動をはじめたが、2013年5月のお披露目以降は人前に出ることもなく、メディアに露出することもほとんどなかった。そんな状況に、2期生同士で「これからどうなるんだろう……」と不安を吐き出しあうこともあったという。

 未央奈にとって転機となったのが10月6日の7thシングル選抜発表。『乃木坂って、どこ?』ではすでに収録済みだったが、放送に先駆けて代々木第一体育館のライブで選抜メンバーの名前が読み上げられ、そのセンターに未央奈が抜擢されたのだ。強い覚悟を胸にステージの真ん中でスピーチした未央奈。その姿を見た同期のメンバーは涙を流して祝福した。

 未央奈のセンター曲『バレッタ』は、初動売上約39.5万枚を記録し、12月の日本武道館のクリスマスライブでは3回披露された。14年2月のバースデーライブで、未央奈はファンの方に感謝の言葉を述べてから『バレッタ』を歌唱。乃木坂46の3代目センターという重圧を、「1人じゃない」と知ったことで乗り越えたのだった。

 8枚目から10枚目のシングルではセンターには選ばれなかったものの、後ろから1期生のパフォーマンスを観察して、掘り起こした課題を克服しようとしていった。その裏にあるのは強い責任感。2期生とは離れた場所にいることが多かったが、「自分が2期生の代表としてがんばらないと後が続かない」という想いだった。 9枚目シングルの期間である6月28日からはじまったアンダーライブでは、研究生を含めた2期メンバーによる『バレッタ』が披露されていた。正規メンバーに昇格した北野日奈子と新内眞衣をWセンターに据えたフォーメーションだったが、その真ん中のポジションは空いていた。

 追加公演として行なわれた7月25日のアンダーライブ。未央奈がサプライズ登場すると、“2期生『バレッタ』”に欠けていたピースが埋まった。未央奈は「アンダメンバーの方たちが育ててきた場所に、私が出ていいのだろうか」という葛藤を振り切ると、ゼロポジションで蝶のように華麗に舞うのだった。

 10月に行なわれたアンダーライブセカンド・シーズンでは、『バレッタ』のセンターを堀の盟友である北野が務めた。「ごめんね、未央奈。『バレッタ』のイメージが崩れちゃうよね」と言う北野に、未央奈はそのままの北野を肯定したうえで「間奏部分では、みんなが手で作った森の中を迷い込んだイメージで」とアドバイスを送った。

 12月13日、14日の有明コロシアムで行なわれたクリスマスライブで歌った『バレッタ』のセンターには、もちろん未央奈が立っていた。その後ろには1期生だけではなく、2期生もいる、憧れていた松井玲奈もいる。未央奈はこの1年間の活動を噛み締めるような表情で歌い、選抜メンバーによる美しく燃える森を抜けると、悪戯っぽい目で微笑んだ。

 離れた場所で研鑽を重ね続ける同期のことを思うと、未央奈の胸は苦しくなり、メンバーへの愛は日に日に膨らんでいった。お披露目時には12人いた2期生は、相楽伊織が正式に加わったものの、3人が新しい道を選んだことで10人になっていた。自分のために涙を流してくれたメンバーのためにも、未央奈は「もうひとりも辞める子を出したくないので、2期生はもっと上を目指します」。そう発言している。

 12月12日の「アンダーライブセカンド・シーズンFINAL!」では、学業のためリハに参加できなかった山﨑怜奈を除く2期生それぞれがセンターを体験した。10人の個性は少しずつ認知され始めている。未央奈は、『乃木どこ』でホラー映画への造詣の深さをアピールし、10thシングルに収録された個人PVで狂気を匂わせた演技を披露するなど新しい面を出しつつも、まだまだ底を見せていない。2015年は未央奈が2期生を高いステージへと導き、今回のアルバムでは叶わなかったオリジナル楽曲が実現することを期待したい。
乃木坂46『透明な色』
大貫真之介 アイドルとお笑いを中心に執筆。乃木坂46写真集『乃木坂派』、『EX大衆』、『TopYell』、『日経エンタテインメント』、『an an』アイドル特集号、などで乃木坂46のインタビュー記事を担当した。

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