実用的且つオシャレは当たり前！ 最新のキッチントレンド事情

日々の暮らしの中で、大切な空間のひとつであるキッチン。昨今では、対面型やオープンキッチンが主流となりつつあり、単に調理をする場としての役目だけでなく、家族の顔が見えて会話も楽しめる開放的な作りが、多くの人から支持を集めているようです。

そんな昨今のキッチントレンドについて、日本のみならず世界中のキッチン事情に精通するキッチン・ジャーナリストの本間美紀氏は、「“水まわり”としてキッチンが家の奥に押し込められたのは、もう昔。いまは、マンションでもキッチンはオープンか対面型に。そして新築やリノベーションで、キッチンを住まいの真ん中にプランニングする家庭も増えています」と語っている。そして、「そんな時代に合せて、キッチンも変わっています。実用中心のキッチンをそのまま家の真ん中に持ってくるのではなく、今はオープンキッチンに対応したさまざまな商品がうまれているのです。特にドイツやイタリアなど、海外のキッチンは日本にはない発想のものが多く、驚かされます」と解説しつつ、最新のキッチンとともに、キッチンとインテリアの新しい考え方を紹介している。


「たとえば、ハンドルレスでスッキリ見えるものなど、キッチン本体は家具のようにデザインのバリエーションが増えました」（本間氏）


「また素材も木や塗装、メタリックなど家具や床の雰囲気に合わせて選ぶ楽しみがあります。調理作業をするワークトップも、キッチン空間がリビングまでつながる時代、テーブルトップ のように美しい素材が選べるようになっています」（本間氏）


Scavolini(Italy) ‘フードシェルフ’スタイルキッチン。半分見せて、半分隠す収納スタイルはこれからも主流になりそう。

「収納も隠すばかりではなく、見せる部分をつくってお気に入りの食器やインテリアオブジェを飾る、そんな“見せる＆隠す”の収納バランスが人気です」（本間氏）

ここでは、最新のキッチンインテリアを紹介してきましたが、一般的にキッチンに置かれているものは何でしょうか？ 電子レンジ、エスプレッソマシン、オーブン、最近はスチーマーやハンドミキサー、ワッフルベイカーなど新型家電も増えています。さらに、シンクでは食器を洗うためのスポンジや洗剤、ワークトップには水切りカゴと、キッチンにはいろいろなものが見えてしまいます。

そこで最近では、料理をつくる、後片付けするといったキッチンの機能を、一つのシンプルな美しいデザインの中にギュッと押し込めてくれる「ビルトインスタイル」への注目が高まってきています。