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座長・小籔千豊インタビュー! 吉本新喜劇にも高齢化問題の波が……

Entame Plex / 2016年8月21日 18時30分

――新喜劇に恩がありすぎる。

「僕、最初は漫才師やってたんですけど、相方がお笑い辞めて新喜劇入った当時、結婚もしたのにむちゃくちゃ貧乏だったんですよね。でも、ジジイババアにめっちゃいろいろ教えてもらって。それから、給料も人並みになって別のバイトも辞めることはできて、嫁さんも働かなくてよくなった。うちの子どもふたりは、はっきりいって新喜劇のカネで大きくなったようなもんですよ」

――その後、座長に抜擢された。

「はい。でもそのせいで池乃めだかさんやチャーリー浜さんとか、偉い人がいっぱいいるのに、あいさつしたり評価受けるのは僕で。でもそれってめっちゃセコない? っていたたまれんようになって。だから『コイツを座長にしてよかったな』と思ってもらえる動きは何だろうといつも思っています」

――東京公演はその動きのひとつということでしょうか?

「お中元にハムもらったら何かを返すでしょ? この公演もそういうことで、別に僕発信でやるわけじゃない。偉そうにしているわけでもない。ただ、これまでもらってきたいろんなもんを返しているだけです」

――おっしゃる通り、新喜劇は長い歴史の積み重ねのうえに成り立っているものだと思いますが、こうした伝統についてどう考えますか?

「若いときって、ひとりで生きているみたいな気持ちってあるじゃないですか。オレさえがんばっていれば別にエエねんや、って。すごく主観的にしか物事が見れない。でも、ひどい時期を脱出してようやく街で声をかけられ始めたときに、『これってオレの実力じゃなくて新喜劇という船が大きくて有名だからや』って感じたんです。僕の手柄なんか10%もない」



――謙虚ですね。

「いや本当のことなんで。いまのベテランさんや、すでに亡くなった先人が頑張ってきてくれたおかげで、僕がここに立っているんで。僕ね、若いころオリンピックとか見ていて『皆さんのおかげで金メダル取れました』って言葉、大嫌いやったんですよ。『何言っとんねん。お前の努力と才能やろ』って。でもいまは座長になってその気持ちがよく分かるというか。10年前の自分がいまの僕見たら指差して笑いますわ(笑)」

――(笑)。

「でもこれって全てにおいてそうで、先人たちが納めた税金で信号や道路が整備され、いろいろな発明があって小さなケータイで通話できているわけですよ。ワクチン注射だってほとんど人のカネで受けているのに、何イキって(いきがって)んねんと。みんなのおかげで大きなったくせに、何がひとりで生きてますやねんって」

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