日本企業のDXへの挑戦:「Pivotal.IO 2019」で、JR東日本、富士通、テプコシステムズ、ブリヂストン、ヤフーが語った

EnterpriseZine / 2019年7月12日 6時0分

「モダナイゼーションを行い、サービス開発の開発競争力を向上させないとジリ貧になる」(佐野氏)

 日本のインターネットサービスの草分けともいえるヤフーだが、その分、言語や開発環境はレガシーなものが存続し、古くからのアーキテクチャーを継承している。こうしたレガシーを抱えていることは、サービスの一貫性を保証する半面、新たなサービスへの障害にもなる。そのため、常に切り替えられる柔軟性を持ち、「開発→リリース→フィードバック」のサイクルを高速化させることが、これからの課題となる。

 激烈な競争環境を生き抜くための迅速な新規サービスの投入がなによりも重要となる。そのためにサービス開発エンジニアはサービスに集中させることが必要だ。エンジニアにとってインフラを意識しない環境、たとえばIaaSからPaaS/CaaS/FaaSと、より抽象度の高い環境に移行させることの意義は大きいという。

 PCFについては、PaaSの領域でPivotal Application Serviceを使用している。2015年のPoCの開始から段階的に導入し、OpenStack、vSphereなどのクラスターを追加、現在では35000インスタンスになり「ライセンスが心配」(笑)とも。

 PCFを採用した理由は、海外で多くのベンダーで採用されていること、オンプレミス環境でも使えること、さらに今後の拡張性だという。こうした先進的な開発の実践のため、ヤフーは「8209Labs」(ヤフオクラボズ)というスペースを構築した。PivotalラボのLeanXPの手法、ペアプログラミング、テスト駆動開発などの導入のスピードを上げるために、「100人同時にペアプログラミングできる場所」を設置した。

 ヤフーの強みは、こうしたテクノロジーの課題を、経営層が理解していることだという。DXを社内で普及させる戦略として、「経営陣をしっかり握ること、社内スポンサーを持つこと」だとアドバイスを語った。

 基調講演の全体を通じて、日本企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)に向けた開発は、着実に進んでいる様子が紹介された。登壇したのはすべて大企業だが、Pivotalとの協働を通じて、リーン、アジャイルなどのベストプラクティスを取り入れ、企業組織全体のプロセスやカルチャーの変革を目指しているようだった。

京部康男 (編集部)[著]

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