変革期のソフトウェア契約、適切な対応を取れない企業はデジタル化の波に翻弄される――ガートナーが国内企業調査

EnterpriseZine / 2019年7月24日 14時0分

図1:利用中のソフトウェアのメトリック

 ガートナー ジャパンは、国内企業のソフトウェア契約交渉に関する調査結果を発表した。ガートナーが国内で実施したユーザー調査の結果では、業務ソフトウェアとデスクトップ・ソフトウェアの双方で「ユーザー課金」が最も多く、約半数を占めた(図1)。

図1:利用中のソフトウェアのメトリック

ソフトウェアのメトリック(課金形態)は今まさに変わろうとしている

 ソフトウェアのメトリック(課金形態)はさまざまだが、これまではソフトウェアを利用する「ユーザー」数に基づく課金が最も一般的だった。ただし、この傾向は今まさに変わろうとしている。ガートナーのアナリストでバイス プレジデントの海老名剛氏は次のように述べている。

――近年では、モノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)といったデジタル・テクノロジを経由するなど、ソフトウェアへのアクセス方法が多様化しています。こうした中、何をもって「ユーザー」とするかの定義が曖昧になりつつあり、接続する「デバイス」の数を測定することはより難しくなってきています。

――一方で、多種多様なアクセスや利用が広がる中で、ソフトウェアが処理するトランザクションの量は、これまで以上のペースで増えることが見込まれます。ソフトウェアが扱うデータ・ボリュームをベースに課金することは、ベンダーにとって新たな「商機」になり得ます。実際にこうした提案が徐々に広がりつつあります。

 今回の調査結果では、データ・ボリュームをメトリックとしてソフトウェアを契約する回答者の割合は、業務ソフトウェアで11.1%、デスクトップ・ソフトウェアで8.6%と、さほど高くはなかった。

 ただし、データ・ボリューム以外のメトリックで業務ソフトウェアを契約する回答者に対し、「データ・ボリュームへのメトリックの変更をベンダーから提案されたことがあるか」と尋ねたところ、「ある」が77.4%と高い割合となった。業務ソフトウェアを中心に、今後、メトリックの変更を迫られるユーザー企業が広がるであろうと、ガートナーはみている。

 海老名氏は、次のように述べている。

――データ・ボリュームはデジタル化を背景に、近年、一般化しつつある新たなメトリックといえます。このメトリックはユーザーにとっても、メリットをもたらします。例えば、契約ユーザー数やデバイス数が足りない、といったライセンス監査にありがちな指摘は、このメトリックではあり得ません。

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