マスタデータの管理ができていなければ、アプリのリプレースは無意味

EnterpriseZine / 2012年1月13日 7時0分

ERPに始まりSCM、CRMと、さまざまな業務アプリケーションを導入していった結果、マスタデータが散在してしまい、その管理に手を焼く企業が増えてきているという。こうした課題を解決するためにあるのが、MDM(マスタデータ管理)だ。今回、このMDM分野のトップベンダーである米インフォマティカのエキスパートに、MDMの現状や課題について話を聞いた。

■ビジネスのグローバル化に伴い重要性を増してきたMDM 米インフォマティカ 日本およびアジア太平洋地域  マスターデータ管理(MDM)部門  シニア・ソリューション・コンサルティング・ディレクター  キム・デ・ジュン氏

― キムさんは、MDMの分野に長く携わっておられるとお聞きしています。

 2005年から6年間、オラクルのアジア太平洋地域におけるMDMビジネスに携わってきました。その間、40社以上のグローバル企業のMDMプロジェクトに参画してきました。その後、2011年からはインフォマティカで、アジア太平洋地域と日本におけるMDMビジネスを統括しています。

― 2005年以降、MDMの分野ではどのような変化が起こっていますか?

 2004、2005年ごろから、多くのITベンダーがMDMソリューションに力を入れ始めましたが、その背景には大手企業におけるビジネスのグローバル化の進展があります。グローバルビジネスをサポートするためには、さまざまな種類のアプリケーションが必要です。さらには、それらのアプリケーションはさまざまな地域で運用されます。すると、アプリケーションごと、地域ごとにばらばらにマスタデータが存在することになります。

 このままでは、ある特定の顧客が異なる地域や異なる販売チャネルで同じメーカーの商品を買っても、それらの情報は異なるマスタデータとして管理され、互いに関連付けられることがありません。よって、その顧客の購買行動を全体的に把握できず、適切な販促をかけることもできません。これはほんの一例ですが、グローバル市場で長期的に収益を担保するためには、やはり整合性と精度が高いマスタデータが不可欠です。多くのグローバル企業がこのことを、ここ5、6年の間で強く認識するようになりました。

― MDMへの取り組みは欧米企業が先行しているかと思いますが、アジアにおける取り組みの状況はどのようになっているのでしょうか?

 アジア太平洋地域でいえば、韓国やオーストラリアでは既に多くの導入事例があります。またマレーシアでも、大手企業によるMDMへの取り組みが見られます。どの事例でも、企業自身がMDMの重要性を強く認識した結果、その取り組みに乗り出しています。ちなみに日本に関しては、インフォマティカのMDMビジネスはまだ立ち上がったばかりです。

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