SQL Serverのスレッドスケジューリング (前編)

EnterpriseZine / 2012年8月27日 0時0分

こんにちは。日本マイクロソフト Premier Field Engineering部の古賀です。今回はSQL Serverのスレッドスケジューリングの内部動作に迫ってみたいと思います。最近SQL Serverのスレッドスケジューリングについて公で話す機会が何度かあったので、SQL Server 2012 Deep Diveというタイトルにもちょうど良いと思い、この内容にしました。

■1. SQL Serverのスレッドスケジューリング

 ご存じの方も多いと思いますが、SQL Serverはノンプリエンプティブなスレッドスケジューリングの仕組みを実装しています。ノンプリエンプティブなスレッドスケジューリングとは、スレッドがCPUを使用する時間(スレッドの切り替えタイミング)をOSではなくプログラムが決定することを言います。SQL Serverは、ハードウェアキャッシュの有効活用、リソースガバナーを使用した正確なリソース制御の実現など、SQL Serverにとって最適なスレッドスケジューリングの仕組みを自ら実装しているのです。

 今回は、このようなSQL Serverのスレッドスケジューリングがどのように実装されているか探っていきたいと思います。ノンプリエンプティブなプログラムがどのようなものかを理解することはそれほど難しくありませんが、具体的な実装となると意外とイメージしにくいのではないかと思います。

 題材として、今回はSQL Serverのスレッドスケジューリングを真似たサンプルプログラムを作成してみました。作成当初は、SQL Serverの実装に似せるためC++で書いていたのですが、敷居を低くするためC#で書き直しています。もちろん、SQL Serverのスケジューラーはこのサンプルコードのように単純ではなく、より複雑なアルゴリズムが実装されています。

 このサンプルコードに沿って解説を行っていきますが、紙面の都合上サンプルコードの細かい説明は割愛しますのでご了承ください。サンプルコードはこちらからダウンロードできます。

 <サンプルコードのプロジェクト構成>

 サンプルプログラムは、Visual Studio 2010+.NET Framework 4.0で作成しています。サンプルコードのプロジェクト構成は以下の通りです。
Schedulerプロジェクト

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
EnterpriseZine

トピックスRSS

ランキング