あたりまえだけど、OracleとSalesforce.comではクラウドに対するアプローチがかなり違うなという話

EnterpriseZine / 2012年11月6日 0時0分

ゲートウェイを経由せずにSalesforce Chatterにアクセスした様子

秋は、IT業界はイベントがとても多い。なので取材する側は、忙しい毎日を送ることに。取材だけで済むならいいのだが、取材すれば記事にしなければならない。でもイベントが続くと、原稿を書く時間がない。なので、書くべき原稿が山積みに。今の自分は、まさにそんな状況だ。そんな中、なかなか書くタイミングがつかめなかった話題を1つ。10月の初頭に米国サンフランシスコで開催されたOracle OpenWorldに参加。このとき発表されたのが、クラウドのサービスラインナップにIaaSを追加するというもの。これでOracleは、SaaS、PaaS、IaaSというフルラインナップが揃うことに。これができるベンダーは、いまのところOracleくらいか。

■PaaSならSI企業も活躍する場ができるはず

 イベント期間中に、日本オラクルの遠藤社長に話を聞く機会があった。この3つのラインナップのどれに期待しているかを訊ねたところ、答えはPaaS。その理由の1つが、日本特有のビジネスモデル、直販ではなくパートナー販売のビジネス割合が大きいこと。つまり、SaaSやIaaSよりも、PaaSのほうがパートナーが関与しやすいはずだということ。

 SaaSだけで、ERP的なアプリケーションの世界すべてを実現するのは現実的ではない。なので、SaaSとカスタマイズしたアプリケーションなりを組み合わせることになる。その際には、既存のオンプレミスとの組み合わせもあれば、クラウド上でERPのアドオン・カスタマイズ的な機能追加をすることも。当然このあたりは、日本ではSI企業などが担当することになる。クラウド上でアドオン開発するのなら、PaaSのほうがプラットフォームとして向いているということだ。また、日本固有のISVのパッケージソフトを、クラウドに持っていく際にもPaaSが利用しやすいのではというのもあるようだ。

 遠藤氏がこういった判断をしている理由には、日本でSalesforce.comのPaaS「force.com」が「うまくいっている」印象をあるからとのこと。この遠藤氏の見解については、ほとんど同意できる。けれども、ISVがOracleのクラウドを使って、積極的にパッケージ製品をクラウド化してビジネス展開するかというと、そこはちょっと私は懐疑的。本来ならforce.comと違い、Javaなどでアプリケーションを構築していれば、OracleのPaaSに移植するのはそれほど難しくないはず。技術的な参入敷居は低いが、じつはOracleのパートナー制度的にはちょっと敷居が高いのではと思うのだ。

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