「もうすぐ引越しします」から何を読み取るか - Facebookをリアルにマーケティングに活かすニッセンの取り組み

EnterpriseZine / 2012年11月2日 0時0分

ニッセンのソーシャルCRM分析システムの構成

昨年に引き続き、今年も取材させていただいたテラデータの年次カンファレンス「PARTNERS」が本日終了し、今年もいろいろな事例に触れることができました。PARTNERSは他社のカンファレンスと比べると、はっきり言って地味です。「世界で最速」とか「テラデータにしかできない」みたいなことは決してメッセージに盛り込まれません。今回、いくつかの新製品や機能強化が発表されましたが、うーん、単独で記事にするにはちょっと弱いです(すいません……)。ただし! テラデータユーザのテラデータ製品に対するロイヤリティは、他のビッグベンダのそれを大きく上回ります。いくつかの事例で聞いた「テラデータの分析スピードは本当に速い」「システムが構築しやすい」というユーザ企業からのメッセージからは、カタログスペックだけではわからない、現場で実感できる本当の速さが業務で実現していることが強く伝わってきました。

 そして今回、数ある事例発表の中でも日本から参加したユーザ企業や、我々メディア関係者の心を深く揺さぶったのがニッセンによるFacebook×テラデータのマーケティング活用事例でした。通販事業を展開するニッセンは"顧客の理解"がいまも昔も変わらない事業の根幹です。そのためには多様で大量のデータをつねに必要としており、同時にそれらのデータを可能な限り速く分析し、アクションを決めていかなければなりません。その核となる分析システムをテラデータのデータウェアハウジングが支えているというこの事例、ちょっと大げさな表現をすると、単なるビッグデータ活用というよりも、あらゆる面で日本のエンタープライズITの新しいあり方を象徴するような、本当にすばらしい発表でした。その感動が薄れないうちに、本稿でみなさまにご紹介したいと思います。

■スマホとソーシャルはeコマースにとって重要なトレンド

 多くの方がご存じの通り、ニッセンはカタログによる通信販売を事業の主体とする企業です。全カタログの年間総発行部数は約2億、うち5,000万部はメインの生活総合カタログ「nissen」です。紙モノの出版物が激減しているこのご時世にあって、年間5,000万部を国内の消費者に届ける力があるということ自体、驚異的でもあります。

 カタログ販売主体のニッセンですが、当然、Webを利用したeコマースにも力を入れており、2010年上半期にオンラインでの売上が全体の半分を超えたのを境に、現在もその比率をさらに伸ばし続けています。そしてその中でも急激な成長を遂げているのが、スマートフォンからの売上です。2011年1月におけるスマホからの売上は全体の2.1%でしかなかったのが、同年12月には21.9%、金額ベースでも約11倍という伸びを見せています。すでにガラケーからの売上を抜いたとのことで、ニッセンではこの傾向は当面続くと見ています。

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