大きく変化したOracle RAC 11gR2のアーキテクチャ

EnterpriseZine / 2012年11月21日 13時0分

第1回目は、VMwareを使ったRAC環境構築のTipsを紹介させていただきました。第2回目ではOracle Real Application Clusters 11g Release 2 (以下、RAC 11gR2)のアーキテクチャについて触れていきます。Oracle Real Application Clusters 11g Release 1(以下、RAC 11gR1) と比べるとリソースの構成が大きく異なりますので、RAC 11gR1 に触れたことのある人は戸惑うことがあるかもしれません。

■1. RACアーキテクチャの特徴

 RACアーキテクチャの大きな特徴は、1つのデータベースに対するデータの更新・参照を複数Oracleインスタンスより同時に実行可能な点にあります。そのため、1つのOracleインスタンスが停止してしまったとしても、他のOracleインスタンスに接続することによって処理を継続することができます。シングル環境やH/A環境の場合、複数のインスタンスが同じデータベースに対してアクセスすることはできません。RACにはキャッシュ・フュージョンという機能が備わっており、この機能によって互いにデータの一貫性が保持されるため、複数のインスタンスが同じデータを更新した場合でも、一貫性が保たれるようになっています。なお、キャッシュ・フュージョンにおけるノード間通信はプライベート・ネットワークを使用して実行されます。また、追って説明しますが、Oracle ASM、Oracle Clusterwareというソフトウェアとも連携して動作します。以下にRACのアーキテクチャの概要図を示します。

■2.Oracle ASM

 Oracle ASM(以下、ASM)とは、 Oracle Automatic Storage Managementの略で、Oracleデータベース・ファイル用のボリューム・マネージャ兼ファイルシステムの役割を担います。そして、データベース同様にインスタンスが存在します。ASMを使用する場合はASMインスタンスを起動させる必要がありますが、ASMを使用しない場合はASMインスタンスを起動させる必要はありません。なお、Standard EditionライセンスにてRACを使用する場合は、ASMの使用が必須となりますのでご注意ください。RAC 11gR1以前ではASMはOracle Databaseに含まれるコンポーネントでしたが、RAC 11gR2からはGrid Infrastructureに含まれています。そのため、たとえシングル環境でも、ASMを使用する場合はGrid Infrastructureをインストールする必要があります。ASMについては次回以降で詳しく説明します。

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