ソフトバンク接続率No1達成の裏で活躍した、「現場仕込み」のデータサイエンティストたち

EnterpriseZine / 2013年6月11日 9時0分

2013年4月に行われたカンファレンスイベント「Oracle Cloudworld 2013 Tokyo」、ここでもっとも興味を惹いたのは、ソフトバンク孫社長が語った「接続率No1の裏にはビッグデータ分析がある」という話題だった。具体的なシステムの中身にまでは踏み込まなかったが、月間6億件にものぼるスマートフォンの接続情報を収集し、それを分析し接続率向上のための最適かつ効率的な施策を打っていることが伝えられたのだ。その場がOracleのイベントでもあり、6億件のデータ分析にOracle Exadataが利用されていることのみが明らかにされた。とはいえソフトバンクの接続率No1達成の裏には、Exadataだけでなくさまざまなシステムが利用されている。

■接続率No1の裏にはさまざまなシステムが活用されていた

 「4月の時点では月に6億件、いまでは7億件あまりのデータが収集されています。これは、Oracle Exadataに溜められますが、この他にも一次解析にはHadoopも使っているし、細かい分析をするためにはMicrosoft SQL Serverもあり、MongoDBなども利用されています」

 ソフトバンクグループ企業の1つである株式会社Agoop。同社はビジネス・インテリジェンスプロバイダであり、地理情報システムを活用するソリューションを提供している。Agoopの柴山和久氏によれば、ソフトバンクがビッグデータ活用に利用しているシステムには、用途に応じ適材適所でさまざまなソフトウェアが活用されているという。エンジン特性に合わせ目的ごとにデータベースは選択されており、二次加工したデータの詳細解析にはSQL Serverが利用されているとのことだ。

 「ビッグデータからトレンドが分かるところまではOracle Exadataで、実際の具体的な対策に結び付けるところはSQL Serverを活用しています。これは、ビジネスの現場にいる人が分析を行うこともあり、データサイエンティストのような統計解析のプロでなくても使いこなせる仕組みでなければならなかったからです」(柴山氏)

 具体的な対策を導き出す仕組みのポイントは、スマートフォンの接続情報に位置情報を組み合わせているところにある。この詳細分析で利用する位置情報は、たんなる地図上のポイント情報だけでは十分ではない。

 従来の携帯電話が主流の時代には、基地局が近くにあれば電波は強く、接続は問題ないと判断できた。ところが現状のスマートフォンが主流の時代には、基地局が近くにあってもつながらないことは多々ある。

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