Oracleのクラウドビジネス成功の鍵はカリスマ ラリーの「次なる存在」か

EnterpriseZine / 2013年10月16日 10時0分

Oracle CEOのラリー・エリソン氏が、Oracle OpenWorldのキーノートセッションを土壇場でキャンセルした件で、日本でライブキャストを待ち構えていた五味さんがだいぶお怒りモードだった。では、サンフランシスコ現地はどうだったのか。雰囲気的には「お怒り」とまでいかなかったが、「やられた」「残念」という空気が蔓延。日本からの取材陣の、以降の取材、執筆モチベーションが大きくダウンした感は否めない。

■ラリーのキャンセルよりも後継者問題が気になった

 このキャンセルをきっかけに、五味さんはガートナーのマジック・クアドラントを引き合いにOracleのクラウドビジネスへの態度に不信感を示していた。まあ、あのマジック・クアドラントはInfrastructure as a Serviceを対象にしたものだ。2012年にOracleはIaaS参入を高らかに発表したが、サービスインは今回のOracle OpenWorldのタイミング(Web上ではいまだ”PREVIEW”となっている)。正式に始めていないので、あそこに登場していなくても致し方がないか。来年度以降、どうポジショニングされてくるかに注目したいところだ。

 Oracleの「業界唯一のComprehensive Cloudだ」という主張については、Oracle OpenWorldのセッションを現地でいくつか聴いた身としては、SaaS、PaaS、IaaS、そしてプライベートクラウド、オンプレミスに至るまでを、同じアーキテクチャ基盤で包括的に提供している唯一のベンダーだと言いたいのだと理解。OracleのSaaSやPaaSを利用しているユーザーがIaaSを使いたいときに、Amazon EC2やWindows Azureしか選択肢がないのはちょっと困る。もちろんこれらのサービスとはオープンスタンダードなインターフェイスで連携できるが、より密接に連携させて使いたければ、同じサービス基盤上にIaaSも用意すべきということだ。

 Oracleだけでなく、多くのベンダーがオープンスタンダードが重要だと言う。もちろんそうだろう。とはいえ、オープンスタンダードな口は持っていても、なるべく1つのベンダーで囲い込んだほうが管理、運用は効率的になるのも事実。複数ベンダーの製品やサービスでシステム・インテグレーションをするより、アプライアンスやOracleのエンジニアードシステムが指示されているのも、それを裏付ける。OracleがIaaSを提供するのは、彼らは選択肢の提供と言う。しかし裏を返せば、IaaSもOracle Redに染めてねと言うわけだ。

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