「異質なものの組み合わせ」がアイデア-では、組織での「アイデア創造」に何が必要か?

EnterpriseZine / 2013年11月11日 8時0分

  写真1:筆者がファシリテーションを行っているワークショップの様子

 前回までの連載では、現場で得られた「知見」を「ユーザー課題の特定」へ結びつける方法について紹介した。今回の連載では、特定した課題から解決策につながる「アイデアを生みだす方法」について取り上げる。具体的には、アイデア創造における心的態度、アイデアの定義、ブレインストーミングのルールと実践の手順だ。

■アイデア創造のポイント-大量に「選択肢を増やす」フェーズと「評価する」フェーズ

 現場でユーザーに寄り添い共感し、その結果から課題も見えてくる。3つ目のステップとして行うのが、「課題解決につながるアイデアの創造」だ。世の中にはさまざまな創造技法があるが、この段階では、手法よりも「心的態度」の方が重要になる。

 スタンフォード大学のジェームズ・マーチによれば、日常業務とイノベーティブな業務の違いは「既存のアイデアを活用する」か「新しい可能性を探求するか」にある。アイデア創造が失敗する理由は「このアイデアはうまくいくだろうか?」と、間違った態度でアイデアを眺めることにある。日常業務には欠かせない視点ではあるが、イノベーションの芽はつぶれてしまう。必要なのは「うまくいくかどうかまだわからないが、このアイデアには可能性があるだろうか?」という視点だ。具体的には、以下の2つがカギになる。
「唯一解を定める」のではなく「選択肢を増やす」
 アイデア創造で賞賛に値するのは「最も選択肢を増やした人」だ。一般的に、解決策といえば「正しい答え」が想像される。しかし、誰も答えがわからないなかで価値を創造して提供するからこそ、イノベーションになる。「唯一解などない」という前提のもと、最初の段階では選択肢を増やすことだけを考えるようにしよう。
「アイデアを生みだす」フェーズと、「アイデアを評価する」フェーズをわける
 選択肢を増やすには、アイデア創造のフェーズと、生み出されたアイデアを評価するフェーズを厳密にわけなければならない。もし、1個の優れたアイデアを出そうとしている自分がいたら、赤信号だ。繰り返すが「優れたアイデア」ではなく「沢山のアイデア」が重要になる。アイデアの評価は選択肢を増やしきった後で行うことにして、10個、50個、100個とアイデアを出していこう。 

 アイデアをドンドン出すには、アイデアの特徴を掴んでおく必要がある。アイデアとは何だろうか?シンプルで有益な定義が存在する。

柏野 尊徳[著]

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