デジタルマーケターは“クリエイティブな右脳”と“データを司る左脳”の融合 アドビ 井上慎也さん

EnterpriseZine / 2014年1月16日 10時0分

右脳と左脳の融合が必要

 アドビシステムズ 株式会社 マーケティング本部 マーケティング インテリジェンス部 デジタルマーケティング スペシャリストの井上慎也さんは、「SQLやR、Hadoopなんかを使いこなして、データをばりばり分析しているわけではありません」と言う。そういう意味では、世間で言うようなデータサイエンティストではないかもしれない。井上さん自身は、自分はデータとテクノロジーの分かるマーケターだと言う。このデータとテクノロジーが分かるマーケターというのは、デジタルマーケティングソリューションを提供するアドビが提唱する、これからマーケティングの領域に必要となる人材像の1つでもある。

■データとテクノロジーが分かるマーケター

 井上さん、学生時代は情報処理系の研究室で画像処理関連の研究をしており、コンピューターやプログラムのスキルは十分に取得している。「今注目されている、自動車の自動運転に関連する基礎研究を行っていました。自動車に搭載した2台のカメラ映像を使って車の前方の道路形状を認識するものです。ロジックをプログラムにして、いかに速く正確に把握できるようにするかを研究していました」とのこと。また、学生時代にはアルバイト先の仕事や趣味でも、ウェブサイトの作成やプログラミングなどを行っていた。

 そんな井上さん、このまま研究職で企業に就職するのか、違った領域で就職するのか悩むことに。研究も興味深かったが、アルバイト先で出会ったベンチャー企業やNPOなど、リアルなビジネスの世界も魅力的だった。研究はかなり長い目で物事見る世界だ。続けても、その結果が何らか製品として実現されるとは限らない。そういったことももちろん大事だが、自分はもっとリアルに体験できることに携わりたい。そのリアルな体験から、どんな反応が返ってくるのか。その反応を見ながら、さらにいいものを生み出していく。そういったことに自分の能力を使いたい。そう判断したから研究ではなくビジネスを選択した。就職したのは、日用消費財の外資系メーカーであるP&Gだった。

 就職した部署はIT部門。とはいえ「中身は半分はマーケティング、半分はITという立場でした」と。当時はインターネットが普及し、企業のコミュニケーション方法が変化を始めた頃。広告などの従来型コミュニケーション手法のプロは社内にいたが、インターネットと新しいテクノロジーを担当する人材がいない。その部分の仕事を担うことになったのだ。

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