「ビジネスモデル会計」のススメ-ビジネスモデルの9ブロックと変動損益計算書の関係を考える

EnterpriseZine / 2014年3月25日 8時0分

  図2 ビジネスモデルキャンバスと変動損益計算書の関係

 これまで、固定費についていろいろ考えてきました。固定費の性格、固定費の分類、共通固定費の配賦問題、固定費が利益の増減に与える影響などです。これらを十分理解しておかないと、収益構造、コスト構造を明確にしたビジネスプランを作成することはできないでしょう。今回は、よくご存じの方も多い「ビジネスモデルキャンバス」と「変動損益計算書」の関係について考えてみます。特に強調したいことは、ビジネスモデルキャンバスで描いたビジネスモデルは、企業内で最終的に事業化するには、計数計画に落とし込んではじめて、採用の可否を判断できるということです。

■戦略フローで100円ショップのビジネスモデルを考える

 一般的なビジネス構築は、戦略フロー(図1)で考えます。経営戦略を策定し、その構想を実施するまでの流れを示したものです。外部環境と内部環境をよく調査しデータを集め、SWOT(強み、弱み、機会、脅威)分析を踏まえて、ビジネスが進むべき方向を決めていきます。この進むべき方向は、「戦略ドメイン」として定義します。戦略ドメインは、「顧客」、「ニーズ」、「独自能力」の3つの視点で定義します。

 たとえば、ある百円ショップでは、「主婦が500円で30分間遊べるゲームセンター」と定義し、小売業ではなくサービス業的な事業定義をしています。「いろいろ揃い安くて便利、しかもゲームセンターのように楽しく買い物しながら過ごせる主婦のための店舗作り」をめざします。

 このように戦略ドメインを定義することで、ターゲットをより明確にすることが可能になります。明確になったターゲットに、どのように販売していくかを考える事がマーケティング戦略です。マーティング戦略では、みなさんもよくご存じの4P(Price、Product、Promotion、Place)で、具体的な販売方法を検討していきます。

 百円ショップには、老若男女が買い物にきますが、メインターゲットを主婦にすることで、品揃え(Product)のコンセプトが決まってきます。価格(Price)はもちろん100円を中心にします。「こんなものが100円!」という驚きを与える商品開発力が、もっとも重要な販売促進(Promotion)になります。また「楽しく買い物しながら過ごせる店舗(Place)」作りに成功すれば、店舗滞在時間を長くすることができます。その結果、一人当たりの買い上げ点数がアップし、客単価アップを通じて、売上高の増加につなげる作戦(Promotion)です。

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