イノベーターの“モノサシ”がなぜ必要なのか?

EnterpriseZine / 2014年3月31日 8時0分

イノベーションのDNA自己診断

 『イノベーションのジレンマ』を執筆した“有名すぎる経営学者”クレイトン・クリステンセンは自身の理論をもとにしたコンサルティング会社「イノサイト」を立ち上げ、世界的規模で大小さまざまな企業の成長を支援しています。クリステンセンはその理論と実践の両面の功績が認められ、世界の経営思想家ランキングTHINKERS50で6年連続トップにも選出されました。そのクリステンセン率いる「イノサイト」の日本におけるエクスクルーシブパートナーである私たちINDEE Japanが行う「イノベーションのジレンマ」実践講座では、イノベーションを興すためにイノサイトが実践する手法や方法論を順次紹介しています。シリーズ講座の第1回に予定している「Innovator'sDNAワークショップ」に関連して、イノベーティブな着想をし、それを実行するために各個人が身につけるべき要件についてご紹介します。

■イノベーターの要件-既存事業とは異なる必要な特性とは?

 仕事が“デキる”人になるためには、入念に調査し、計画と段取りを完璧にして、ミスなく実行する。確かにそうかもしれないけど、何かが足りないような気がしませんか?

 「良いものを作れば売れる時代」が終わったのにともなって、仕事の仕方もクリエイティブに変えていきたいところです。ユニークなアイデアを次々と世の中に出していくには、どのような力を身につける必要があるのでしょうか。

 500名を超えるイノベーターと5000人以上の企業幹部を比較した研究の結果、非常に興味深いことがわかりました。一般的に“デキる”ために必要だと思われていたものとは異なる要件を、イノベーターたちが持っていることがわかりました。
 

 質問力、観察力、実験力、ネットワーク力、関連づける力からなる「5つの発見力」がイノベーターでは高く、同時に大企業の幹部になるにつれ高まることが分かりました。分析力、計画力、詳細運営力、自律といった「4つの実行力」ではイノベーターでは必ずしも優れているわけではなく、既存企業の幹部は「実行力」は高い数値を示しました。オンラインで66問の質問に答えることで、ブラックベリーやイーベイを創業者とInnovator’s DNAのベンチマークをすることができます。

 このように「発見力」と「実行力」の二つの軸で能力を計ることで、より的確に人材要件を把握することができます。

 「実行力」はいわば、業務遂行能力です。現在の業務を早く、正確に、安定して実行することができるかどうか。ある程度ビジネスモデルが固まった環境で、威力を発揮するような能力です。

 一方で、「発見力」は既存のビジネスモデルからは離れたところに機会を見つけ、仲間を頼り、とりあえずやってみる力です。何となく「規格外な人」や「奇抜なアイデアを出す人」というのは感じられることがあったとしても、客観的に「発見力」を計ったことはないのではないでしょうか。

津田 真吾[著]

EnterpriseZine

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