製薬会社と証券会社の実例から学ぶiPad活用--タブレットを持った営業マンの一日を追いかける

EnterpriseZine / 2014年6月6日 0時0分

 「iPadを渡された!」――パソコンも携帯電話も、会社から支給された端末のことを嬉しそうに話す会社員は極めて少ない。しかし、iPadを渡された人は、たいてい嬉しそうに見せてくれる。この違いは何なのだろうか。

■製薬会社のiPad活用

 A製薬では、iPad発売当初から導入プロジェクトが動き出し、2010年10月には最初のメンバーに配布された。AB製薬では、配布時にApple ID取得方法、Exchangeメール設定などを各自で行なうために、約3時間の勉強会を実施した。勉強会は社内プロジェクトメンバーに加えて、当社(イシン)のメンバーがサポートに入った。

 全社員がPCを使っていたとはいえ、タブレットとなるとそれぞれのリテラシーが違うため、勉強会では質問が相次ぐ。そんな配布プロジェクトが約3ヶ月続いた。

 iPadを受け取った、新宿支店のMR(医療情報提供者/製薬会社の営業担当)山田一夫(仮名)は、ドクターに見せる資料を会社のスキャナーですべて取り込み、GoodReaderに入れて整理していた。これも会社で決めたルールだから、迷うことなく整理することができた。

 11月1日月曜日。朝8時に自宅で、いつものようにメールチェックを行ない、必要なメールに返信し、さらに今日訪問するB大学病院のドクターに「本日はよろしくお願いいたします」とメールを入れておいた。

 朝10時には、iPadを持って意気揚々と都内のB大学病院を訪問する。ようやく約束を取り付けたドクターの青山浩一郎(仮名)氏との予定は10時半だが、早めに到着してドクターがいつも通る廊下で待つことにした。

 今までは会社のメールはPCを開かないと見られないので、同僚や上司からの急ぎのメールは携帯電話メールに送ってもらい、それを見ていたのだが、この廊下で携帯電話を出すことは難しかった。病院の廊下といっても、患者が待つ場所ではなく事務所のある裏側なのだが、それでも携帯電話を取り出していると遊んでいるように見える。また、個人的なメールのやり取りに間違われかねないのが難点だ。

 山田は、今日は気兼ねなくiPadを起動し、メールをチェック。そうすると、約束をしていた青山先生からメールが届いていた。

 「山田さん、悪いけど急患が入ったので午後2時にしてくれる?」以前はPCでしか見られなかったので、こういうメールを見逃してしまい、せっかく苦労して取り付けたドクターとの約束が後日にリスケジュールしなくてはならなかったが、今はiPadのおかげで即時に確認することができ、同日にドクターに会うことができるようになった。

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