ビットアイルに訊く、最新データセンター事情

EnterpriseZine / 2014年6月12日 0時0分

文京エリアデータセンター外観

 新たにシステム導入を検討する際、クラウドファースト、モバイルファーストで考える。当初これはITベンダーが言い始めたマーケティング用語的なものだった。しかしながらここ最近は、ユーザーからもクラウドファースト、モバイルファーストで検討するとの声が聞こえ始めた。とくにクラウドファーストは身近だ。パブリッククラウドサービスのAmazon Web Services(AWS)の急激なビジネス拡大を見ても、それは裏付けられている。クラウドサービスベンダーが躍進しパブリッククラウドの活用が増えれば、サーバーハードウェアのビジネスは厳しくなる。実際、HPやDellはハードウェアビジネスで苦戦し、IBMはx86サーバーを手放す事態に。当然ながら、それらハードウェアを預かるビジネスを行ってきたデータセンター事業者も、ビジネス環境はかなり厳しくなりつつある。

■パブリッククラウドだけでは完結できない課題がある

 「データセンターに置かれるリソースが、これからは減るなというのは感じていました。なので、5年くらい前から、自社でもクラウドのサービスを提供しています」―そう語るのは、独立系データセンター事業者であるビットアイルのマーケティング本部長 高倉敏行氏だ。

 高倉氏によれば、クラウドサービスを提供しようと考えた当初から、ハイブリッドクラウドを念頭に置いていたという。データセンターで顧客のサーバーを預かり運用すると同時に、クラウドサービスも併せて提供するのだ。

 インターネットサービスを行うようなベンチャー企業などでは、ピーク時に大きなコンピュータリーソースが必要になる。そういった企業にビットアイルではラックスペースを貸すビジネスを行ってきた。それをメインのサービスとしながら、サブのサービスとして、クラウドとつなげリソースの伸縮性を提供する。このデータセンターでのハイブリッドクラウドのサービスは、アーリーアダプター的な企業でまず利用されるようになった。

 やがて、パブリッククラウドの利用が一般化し、大手企業も利用を開始。大手企業のニーズに対応するために、当然ながらビットアイルでもクラウドサービスを強化してきた。とはいえ、自前のクラウドサービスだけでは、なかなか難しい面もあるという。その一方で、AWSだけで、顧客ニーズを完結できないことも分かってきた。

■パブリッククラウドとの間で高速なデータの転送を行いたい

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