サイボウズが語る、「クラウドをやってみてわかったこと」

EnterpriseZine / 2014年9月17日 0時0分

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 クラウドの本命はいま注目を集めがちなIaaSではなくPaaSやSaaSだという話題は、何度か記事でも触れている。IaaSがダメというわけではないないが、本来ユーザーが欲しいのはIaaSの上で動いているソフトウェアでありサービスだ。それらをオンデマンドに、欲しいときに欲しい分だけ使える環境が欲しい。それが柔軟にできることこそがクラウド本来のメリットなので、本命はPaaSやSaaSだろうと思うのだ。

■いけると思っているからアクセルを踏んでいる

 国産クラウドベンダーとして、そのPaaSに力を入れているのがサイボウズだ。サイボウズは2011年11月にcybozu.comのクラウドサービスを開始して以来、売り上げは右肩上がりで推移している。にもかかわらず2014年度の業績予測は赤字だと表明。17年間ずっと黒字だった業績を、赤字にしてまでも「いまは投資する」と言うのはサイボウズ株式会社 代表取締役社長の青野慶久氏だ。

 「いけると思っているからアクセルを踏んでいます。その結果が赤字か黒字化は関係ないと思っています」(青野氏)

 cybozu.com開始以前は横ばい傾向だった売り上げは、クラウドサービス移行で急激な右肩上がりに。2014年9月時点でcybozu.comの契約数は8,000社を突破、PaaSサービスであるkintoneも1,700社を超えている。kintoneはcybozu.comよりも遅れて提供を開始し、サービスインから2年10ヶ月が経過したところだ。

 サイボウズでは、オンプレミスのパッケージビジネスから新たにクラウドでサービスを提供するようになり分かったことがある。それはクラウドではたとえ初年度の契約数が小さくても2年目、3年目と徐々に契約数が増えるということ。これが見えてくれば「もっと投資できることがわかった」と青野氏は言う。

 契約が順調に増えている背景には、kintoneを出した当初はシンプルなPaaSを直販モデルで売るものだったが、現状ではカスタマイズ性も向上しパートナーから売るモデルが拡大していることがある。そして顧客の拡大はもちろん、kintoneを売ってくれるパートナーを拡大していく上でも重視しているのが「信頼性」だという。

 kintoneではこれまでに177件の機能追加をしており、いまではAPIも搭載されJavaScriptでフロントエンドのカスタマイズも可能になった。カスタマイズしたものはプラグイン化し、クラウド上でパッケージアプリケーションのように提供できるようにもなった。現時点でプラグイン化の仕様は公開されていないのでサイボウズ製プラグインしか提供されていないが、2015年1月からはサードパーティにも仕様を公開しプラグイン化したアプリケーション提供ができるようにする。

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