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【ファッションの“未来”たちに聞く】いじめられっこは“最強”かもしれない--デザイナー吉田圭佑--2/2

FASHION HEADLINE / 2016年5月27日 20時0分

ケイスケヨシダ16SSコレクション

東京を拠点に活躍するクリエイターをピックアップし、彼らクリエーションやそのルーツを掘り下げる連載「ファッションの“未来”たちに聞く」。

第1回目となる今回は、5月25日から伊勢丹新宿店本館2階のコンセンプトショップ「TOKYO解放区」にてポップアップを行っている「ケイスケ ヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)」のデザイナー吉田圭佑を取り上げる。

1/2はこちらから。

ーーそれは既存のハイブランドに対する反骨精神の現れ?

いや、それは違いますね。僕自身ハイブランドは大好きで、それこそエディ・スリマンやラフ・シモンズに憧れて、デザイナーになったと言える部分もあるんです。でも、ディオール オムがすごく流行っていたときに、僕は恥ずかしくて着ることができなかった。僕にはかっこよすぎて…。エディが作るカッコイイ服を、カッコイイモデルたちが着て、その世界には入り込めない自分がいて。ランウェイ上での完璧な世界との距離をすごく感じていました。そこを埋めるためにも僕のブランドでは彼らのようなモデルを使う必要があったし、単に“カッコイイ”だけではない、初めてランウェイに出る瞬間の“恥じらい”のようなものも含めて提示したかったんです。

ーー”さらけ出す”って勇気がいることですよね。昔だと斜に構えた態度の裏返しだったりするんですが、今はストレートに正直に”さらけ出す”ってことがカッコイイというか、それを時代が求めているようにも感じます。

僕はいじめられっこにもイケてる部分があると思っているんです。なんでいじめられるかっていうとどこか人と違うから。どこか極端だから。裏を返せば唯一無二な存在ですよね、それってどこか”最強”なのかもしれないなって思っています。

ケイスケ ヨシダというブランドにもしかしたら影響を与えているかもしれない中学の同級生の子がいるんですけど、いわゆるガリ勉って感じの子で、全くイケてなかったんですよ。でも、中三くらいの時に、彼が突然金髪にして登校してきたんですよ。お洒落したいけど怒られるのが怖いという、僕らみたいなほんのり茶髪にしていた勢からするとそれは、なんかカッコよくて。その日、学年中の生徒が彼を見に来るんですよ。結局、彼は先生から怒られて、次の日は黒髪に戻るんですけど、その一日の彼はめちゃくちゃ注目を浴びていました。それって、すごくファッションで人が変わった瞬間みたいなものを見た気がしたんですよね。

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