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クラブカルチャーをテーマにした展覧会「10」、ベルリンで開催中

FASHION HEADLINE / 2014年8月20日 14時0分

Aufbau Marc Brandenburg "Kiosk"

ベルリンで、クラブカルチャーをテーマにした展覧会「10」が8月7日から31日まで開催されている。会場となるのは街の中心部にある伝説的なテクノクラブ「ベルクハイン」。2014年でオープン10周年を迎えたことを記念して、9人のアーティストが作品を展示することになった。

ベルリンには多くの打ち捨てられた工場や建物がある。こうした空間を活用しているのが、DJの音楽で踊ることができるクラブだ。街にはこのようなスペースが無数にあり、そのためベルリンと言えばクラブカルチャーを思い浮かべる人も多い。中でもその頂点に立ち、多くの人々を引き寄せるのが、ここ「ベルクハイン」だ。

建物には火力発電所だった施設を利用しており、ダンスフロアーには巨大なホールが使われている。展示会場となるのはホールの一部。広大な空間は薄暗く、隣接するスペースからダンスミュージックが流れ込む。このような非日常的な空間には、写真、映像、絵画などの作品が並んでいる。

高い天井から吊り下げられているのはペインターであるノーバート・ビスキー(Norbert Bisky)の作品。帯状に切り裂かれた絵画が、まるでタービンの様に回っている。「踊る絨毯」と名付けられた作品は、火力発電所だった建物が、今ではダンスフロアーとして使われていることに気付かせるものとなっていた。

クラブでDJを行うなどミュージシャンの顔を持つアーティスト、カールステン・ニコライ(Carsten Nicolai)も展示に参加している。彼の作品は暖めた空気に強い光を当て、壁に影となった空気の動きを映し出すもの。非常にシンプルな作品だが、火力発電所として使われていた歴史やダンスフロアの熱気を感じさせてくれた。

「ベルクハイン」と個人的な繋がりを持つアーティストも展示を行っている。それは写真家のスヴェン・マルクワルト(Sven Marquardt)。彼はここでドアマンとして働きながら作品を制作している。そんな彼が見せるのは、ベルリンのクラブやそこに訪れた人々を写した写真。対象がアーティストにとって身近なものだけに、彼の作品はクラブカルチャーの素顔を見せている。

会場には暗闇に怪しげな光を放つサラ・シェーンフェルト(Sarah Schonfeld)の作品や、ホールに小さな建物を移築したマーク・ブランデンブルク(Marc Brandenburg)の作品など、美術館では見ることのできないような作品が並ぶ。いずれも建物の歴史やベルリンのクラブを彷彿とさせるものばかり。これらは本物のクラブで展示されているため、場所と作品が共鳴を起こしているように思われた。

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