日本の伝統色で酒造り。Nippon IRO SAKE Project 【後編】
FASHION HEADLINE / 2015年3月4日 16時30分
花見や家飲みを彩る時代を反映した伝統色の酒
日本の伝統色で酒造りという独創的な『Nippon IRO SAKE Project』。参加した蔵元は、どのように取り組んだのだろうか? 黄櫨染(こうろぜん)という伝統色をテーマに『山田錦 黄櫨染風2005』を手掛けた石川県・福光屋で話を聞いた。「伝統色で酒造りとは、おもしろいと思いました。すぐに参加を決めて社内チームを作り、味、内容、デザインをひとつひとつ進めていきました」と進取の気性に富む福光屋13代目、代表取締役社長・福光松太郎さん。
ブラインドテストの結果、風格や伝統を想起するという声が多かった福光屋。昔から天皇が儀式時に着用する装束の色として知られる黄櫨染(こうろぜん)がテーマ色に選ばれた。「高貴で品がある色ですから、時を経て濃厚かつ芳醇に変化を遂げる熟成酒のの輝きと縁起の良いラベルデザインで色感を表現しました。契約栽培した酒米の最高峰「山田錦」を100%使用し、伝統の技で丹念に仕込んだ純米酒を、丁寧に熟成管理してきた10年ものの熟成酒です」と福光さん。ラベル意匠には、地元金沢に残る、婚礼道具に描かれていた、縁起文様を配した。福光さんは「10年の歳月をかけて出会える味。出会いの “めでたさ”や“縁”をラベルにも込めました」と話す。伝統的でありながらモダンで洗練された『山田錦 黄櫨染風2005』が出来上がった。その濃く豊かな味わいは、和食はもちろん洋食との相性もいいとか。
最後に、『Nippon IRO SAKE Project』が生んだ五色の日本酒を紹介する。山廃仕込みで有名な秋田県・齋藤酒造店は、「支子色(くちなし)」をテーマに手掛けた『雪の芽舎 山廃純米吟醸 支子色風』。紅花と藍から生まれる「二藍(ふたあい)」を表現した新潟県・尾畑酒造は、熟成した果実味と香りの『二藍 真野鶴 純米吟醸』を。「天色(あまいろ)」を担う長野県・宮坂醸造は、変化する原酒の味わいを変わりゆく空の色に重ねた『純米吟醸 天色』を生んだ。石川・福光屋は、「黄櫨染(こうろぜん)」の輝きを放つ『山田錦 黄櫨染風2005』を。華やかな「鴇色(ときいろ)」と評された佐賀県・天吹酒造は、花酵母でかもすフルーティな香りの『天吹 大吟醸 鴾色』を手掛けた。これらの五色の酒が、3月4日から伊勢丹新宿店本館地下1階=粋の座/和酒、日本橋三越本店本館地下1階=ラ・カーヴ、銀座三越地下3階=ラ・カーヴ店頭に並ぶ予定だ。
仲間との花見酒に、宴へのおもたせに、贅沢なウチ飲みに、“日本の伝統色”をかもした日本酒は楽しき春の宵を彩ってくれるだろう。
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