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アンリアレイジ、力を与えられ自発的に光り輝く服【2018春夏ウィメンズ】

FASHION HEADLINE / 2017年9月28日 13時0分

アンリアレイジ2018春夏コレクション

9月26日、アンリアレイジ(ANREALAGE)がパリにて2018年春夏コレクションを発表した。会場はパリ6区、国立高等美術学校に隣接する美術館内。服のあり方を問い、服の可能性を押し広げる試みを続けているデザイナーの森永氏による今季のテーマは、“POWER”。コレクションノートには「力を見る。誰も見たことがない服の力。力を着る。誰も着たことのない服の力。服に力を。」と記し、Tシャツの形をした何の変哲もない小さなシートを配布した。暗い場所でシートに力を加えると、ホタルの光のように輝きだす仕掛けだった。不思議なシートに気を取られていると間もなく、サカナクションの山口一郎が手掛けた音楽とともにショーがスタートした。

序盤では、メッシュ地にガムテープのようなバンドを巻きつけて、ギャザーやラッフルを作ったドレスが登場し、無作為に大きく膨らんだりシワが寄ったり異なる表情を見せた。体の動きを制限し、縛っているようにも見えるバンドだが、ルックが進むにつれて洋服に馴染んでいき一体化していく。クロップドパンツ、アンリアレイジロゴ入りのワンピース、フード付きジャンパーなどカジュアルウェアにも相変わらずバンドが巻きついている。束縛と解放を楽しむかのように、膨らみ広がるガーリーなドレスが続いた後は、PVC素材のレインコート風のルックへと変貌。バンドがカラフルなジオメトリックな柄へと装飾の役割を担い、ルックごとに意思を持って自由に形を変えているようにも見える。

最後の6ルックは全身白い服にバンドを巻きつけたモデルが登場し、会場が暗くなると服が蛍光の輝きを放つ演出だった。身につけているのは洋服とバンドだけで、間近で見ても何の仕掛けもない。モデルは曲げ伸ばしあたり屈伸をしたり、ストレッチ素材のバンドであることを強調した。驚きと感動と称賛の拍手が森永氏に向けられ、ショーは締めくくられた。

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