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子が猶予している年金保険料。親が払った方がいいメリットとは?

ファイナンシャルフィールド / 2021年10月25日 11時30分

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子が猶予されている国民年金保険料を親が支払うことはできるのでしょうか。そして、親が支払った場合にメリットはあるのでしょうか。今回は、国民年金保険料の納付義務と保険料の猶予制度および社会保険料控除について詳しく解説します。

国民年金保険料の納付義務者とは

日本に住んでいる20歳以上60歳未満のすべての人は、国民年金の被保険者となります。国民年金の被保険者は、3種類に区分されており、自営業や農業を営む人とその家族、学生や無職の人などは、第1号被保険者となります。そして、第1号被保険者の保険料は、被保険者本人または保険料を連帯して納付する義務がある世帯主と配偶者のいずれかが納めます(※1)。
 

国民年金保険料の猶予制度とは

経済的な理由などにより国民年金保険料の納付が困難な場合は、保険料の納付を猶予してもらう制度があります。そして、保険料の納付が猶予された期間は、年金の受給資格期間に算入されますが、保険料を後から納付(追納)しない限り年金額には反映されません(※2、3)。
 

1.国民年金保険料の猶予制度

20歳から50歳未満の方で、本人と配偶者の前年所得が一定額以下の場合、本人が申請し承認されると保険料の納付が猶予されます。ただし、学生は、この制度を利用することができません(※2)。
 

2.国民年金保険料の学生納付特例制度

学生については、本人の所得が一定以下の場合、本人が申請し承認されると在学中の保険料の納付が猶予されます。なお、この際に家族の所得の多寡は問われず、学生本人の所得のみで判定されます(※3)。
 

社会保険料控除とは

納税者が本人または本人と生計を一にする配偶者やその他の親族が負担すべき国民年金保険料などの社会保険料を支払った場合には、その支払った金額を課税対象となるその年の所得から控除することができます。この制度を、社会保険料控除といいます(※4)。
 
従って、生計を一にする子の国民年金保険料を親が支払うと、親が社会保険料控除を受けることになり、その年の所得税と住民税を軽減することができます。一方、子ども本人が国民年金保険料を支払うと、子どもが社会保険料控除を受けることになりますが、子の収入が無いまたは少ない場合、税の軽減効果はありません。
 
ここで、「生計を一にする」とは、必ずしも同居を要件とするもではありません。例えば、修学のため別居している場合で、常に生活費や学費などの送金が行われている場合には「生計を一にする」ものとして取り扱われます(※5)。
 

社会保険料控除の対象となるケースとは

子の国民年金保険料を親が支払った場合、親が社会保険料控除を受けることができるケースについて解説します(※1、4、5)。
 

1.同居する子の国民年金保険料を親が支払う

同居して生計を一にしている子の国民年金保険料を、子に代わって親が支払う場合は、親の社会保険料控除の対象となります。
 

2.別居している子の国民年金保険料を親が支払う

別居している子の保険料を親が支払う場合、生活費や学費などを仕送りしているなど生計を一にしている場合は親の社会保険料控除の対象となりますが、子に一定の収入があるなど生計を一にしていると認められない場合は対象とはなりません。
 

3.学生納付特例により猶予されていた子の国民年金保険料を親がまとめて支払う

学生納付特例により猶予されていた生計を一にする子の保険料を数年分まとめて支払う場合は、支払った全額がその年の親の社会保険料控除の対象となります。ただし、生計を一にしていると認められない期間の保険料は、対象となりません。
 

まとめ

子が納付するべき国民年金保険料は、本人または世帯主である親が納めることができます。そして、支払った国民年金保険料は、その全額が社会保険料控除として、支払った人のその年の所得から控除されます。ただし、控除の対象となる社会保険料は、生計を一にする者の保険料に限られます。
 
出典
(※1)e-Gov 国民年金法 第八十八条
(※2)日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
(※3)日本年金機構 国民年金保険料の学生納付特例制度
(※4)国税庁タックスアンサー 社会保険料控除
(※5)国税庁タックスアンサー 扶養控除
 
執筆者:辻章嗣
ウィングFP相談室 代表
CFP(R)認定者、社会保険労務士

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