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大学無償化の基準は年収だけではない! 保有資産の基準とは?

ファイナンシャルフィールド / 2022年1月2日 23時30分

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令和2年4月から修学支援制度が新しくなり、大学無償化(高等教育の修学支援新制度)がスタートしました。対象となる学生は大きく分けて3つの基準が設けられています。   本記事では、大学無償化制度の仕組みや、3つの基準などを詳しく解説します。大学無償化制度の利用を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

大学無償化とは?

大学無償化制度(大学・短期大学・高等専門学校・専門学校が対象)は、従来の修学支援制度が変わり、令和2年4月にスタートしました。新しい制度には、授業料・入学金の免除か減額と給付型奨学金の2種類があります。
 
「無償化」と呼ばれますが、収入等に応じて支給金額も異なり、必ず全額が無償になるわけではないため注意が必要です。
 
文部科学省の「国公私立大学の授業料等の推移」によると、令和2年の国立大学にかかる入学年度の授業料と入学金の総額は81万7800円(国の標準額)、公立大学は同92万8493円、令和元年度の私立大学の場合は同116万529円です。
 
私立大学の場合、それ以外にも施設設備費や実験実習料などもあり、すべて合計すると146万6530円と、初年度だけでも高額な費用になることが分かります。世帯の所得によっては、家計の大きな負担となるでしょう。
 
大学無償化制度を利用すれば、対象となる学生に授業料・入学金の免除か減額、そして奨学金が給付されるため、家計への負担は大きく減少するでしょう。
 

大学無償化の基準

大学無償化制度の基準は、所得基準・資産基準・学力基準の3つがあります。申し込みをすれば、誰でも制度が受けられるというわけではないため、それぞれの基準の詳しい内容について見ていきましょう。
 
所得基準と資産基準は、支援を受ける学生本人ではなく、その世帯の所得と資産が問われます。
 

所得基準

文部科学省の「高等教育の修学支援新制度」によると、所得基準は「住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯の学生」とあります。支援対象となる年収の目安は、4人世帯で~460万円ですが、家族構成・子の年齢などによって変わるため、おおよその金額だと理解しておきましょう。
 
また、住民税非課税世帯の学生は「満額支給」ですが、住民税非課税世帯に準ずる世帯の学生は、世帯の家族構成や年収によって、満額の「3分の2」か「3分の1」に分かれます。
 

資産基準

資産基準は、生計維持者の人数によって変わります。


・生計維持者が2人の場合:2000万円未満
・生計維持者が1人の場合:1250万円未満

対象となる資産は、現金およびこれに準ずるものとありますので、預貯金や有価証券などが当てはまります。なお、不動産は対象外です。
 

学力基準

学力基準は、明確な人生設計ができているかどうか、また学びたい意欲があるかどうかなどが見られます。


・高校3年生:申込時の評定平均値が3.5未満の場合はレポートや面談で学修意欲の確認を行うなど
・大学1年生:高校の評定平均値が3.5以上、学修計画書の提出など
・大学2~4年生:平均成績等が上位2分の1以上、必要単位が取れているかなど

支援を受けた学生が、大学などでしっかりと学び、社会で活躍できるよう支援することを目的としているため、しっかりと学生生活の内容が見られます。
 

保有資産の基準に関する疑問を紹介

大学無償化制度の基準の1つである資産基準ですが、生計維持者の人数と資産額しか書かれていないため、もっと細かく知りたいと思う人も多いでしょう。
 
住宅ローンを組んでいる場合や生計維持者が死亡したケースなど、保有資産の基準に関する疑問をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
 

住宅ローンなどの借入金がある場合は持っている資産と相殺できる?

マンションや戸建てを購入しており、住宅ローンを組んでいる生計維持者もいるかもしれません。しかし、住宅ローンなどの借入金は、ほかの資産と相殺できません。申し込みの際には、保有資産を正しく申請しましょう。
 

生計維持者が死亡して「死亡保険金」が振り込まれた場合の資産基準はどうなる?

大学無償化制度の資産基準は「現金およびこれに準ずるもの」であるため、生計維持者の死亡保険金が預貯金に振り込まれている場合は、資産額として計上しなくてはいけません。
 
したがって、死亡保険金により資産額が1250万円以上(生計維持者1人)になれば、大学無償化制度の対象外となるでしょう。
 

制度の仕組みを正しく理解しよう

大学無償化制度は、所得・資産・学力の3つに対して基準が設けられています。制度の利用を考えている人は、申し込み前にしっかりと基準内容を確認しましょう。
 
中でも資産基準は、住宅ローンなどの借入金と資産は相殺できないこと、死亡保険金が預貯金にあれば、資産計上しなければいけないことなど、細かい基準が多くあります。もし、基準でわからないことがあれば、JASSOの奨学金相談センターに問い合わせてみましょう。
 
出典
文部科学省「高等教育の修学支援新制度」
文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」
文部科学省「私立大学の初年度学生納付金等の推移」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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