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空き巣は「窓」からやって来る!? 「夏の防犯」チェックポイントを確認しよう!

ファイナンシャルフィールド / 2022年6月9日 11時0分

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初夏から秋にかけて気温が高くなってきますと、窓を開けて換気する機会が増えます。中には、窓を開けたまま眠る人もいるでしょう。   しかし、人間が出入りできるくらい窓を開けておきますと、泥棒に侵入されるリスクが高くなります。また、「施錠したつもりでも開錠していた」というリスクもありますので、しっかりと防犯意識を持つことが大切です。   今回は、窓を中心とした、夏の防犯対策のポイントを解説します。

窃盗被害の多い建物や侵入経路を知っておこう

警察庁のまとめによりますと、令和2年の全国の刑法犯罪の認知件数は、61万4231件で戦後最少を更新しました。このうち「住宅対象侵入窃盗」も平成16年から減少し続け、令和2年は前年比-27.3%と大きく減少し、認知件数は2万1030件でした。毎日全国のどこかで約58件の住宅が侵入窃盗の被害に遭っていることになります。
 

図表1

 
図表1 令和2年 侵入窃盗の発生場所別認知件数(警察庁ウェブサイト「住まいる防犯110番」)
 
図表1の通り、侵入窃盗の発生場所別認知件数の割合は「一戸建住宅」が最多の37.0%で、一般事務所11.7%、共同住宅(3階建以下)が9.3%と続きます。また、侵入窃盗全体の手口別認知件数は「空き巣」が最多の31.5%、「忍び込み」は事務所荒らしや出店荒らしを上回る13.5%で、「居空き」は2.7%でした。
 
住宅侵入窃盗は、家人の留守宅内に侵入し金品を盗む「空き巣」、在宅中の家人が寝静まったのを見計らって金品を盗む「忍び込み」、在宅の家人が昼寝や食事の最中に犯行に及ぶ「居空き(いあき)」に大別されます。特に、忍び込みと居空きは、犯人と在宅中の家人が鉢合わせし、犯人が家人を暴行するなど身体的被害を加える強盗傷害・殺人事件など、最高刑が極刑になりうる凶悪犯罪に発展する恐れがあります。
 
また、侵入強盗の発生場所別件数は最多が商店の43.3%ですが、一戸建て住宅も23.9%あり決して少なくありません。
 
さらに、一戸建住宅と3階建以下の共同住宅への侵入経路はいずれも窓が侵入経路に狙われていることがデータで明らかになっています(図表2、3)。
 
図表2

図表3

 
図表2、3 令和2年 侵入窃盗の侵入口(警察庁ウェブサイト「住まいる防犯110番」)
 
つまり、空き巣の多くが施錠し忘れた窓や窓ガラスを割って、建物に侵入しているのです。しかも、3階以下の共同住宅でも発生しているので、「1階ではないから」と安心してはいけません。
 

空き巣の侵入リスクが高い窓の防犯対策

以上を踏まえ、空き巣による侵入を防ぐために窓の防犯を意識しましょう。人が難なく出入りできる窓といえば、床から壁の高い位置まである「掃き出し窓」です。ほとんどの一戸建て住宅で設置されており、縁側やベランダに通じている間取りが多く見られます。
 
掃き出し窓が侵入されやすいのは、出入りのしやすさだけでなく窓の鍵の防犯性が関係しているからです。取っ手を回して金具同士をかみ合わせて施錠するクレセント錠は、多くの窓に使われています。しかし、クレセント錠は音漏れ対策のため窓ガラスを固定する役割がメインで防犯性は低く、簡単に開けられるリスクが高いのです。
 
そこで、窓の防犯対策として、防犯フィルムや補助錠の利用を検討してみましょう。防犯フィルムには、クレセント錠の周辺に張り付けるタイプ、窓全体に張るタイプがあります。防犯フィルムを張った部分が強化され、窓が割れにくくなると空き巣が侵入をあきらめる可能性が高まります。警察庁によりますと、侵入が面倒で5分かかると侵入者の約7割が、10分以上かかると侵入者のほとんどが諦めるといいます。
 
防犯フィルムは自分で購入して張り付けできますが、国家資格を持っている専門業者に張ってもらった方が、より高い防犯効果が期待できるでしょう。参考までに、高い防犯性があるといわれているメーカーの防犯フィルムを施工した場合、1平方メートル当たり1万2210円を目安に、施工面積などの条件によって費用が変動します。
 

ホームセキュリティーを導入する

「ホームセキュリティー」を利用することで、自宅の防犯対策を強化できます。共働きで長時間不在にしたり、ご近所との付き合いが希薄だったりと、現代には昔のように防犯対策を徹底できない事情があります。
 
ホームセキュリティーは、窓やドアといった侵入経路にカメラやセンサーを取り付け、窓ガラスを割ったりピッキングでドアをこじ開けたりと、不審者の侵入などの異常を即座に検知できるようにしています。そして、不審者侵入の可能性が発生したら、ガードマンが迅速に現場に駆けつけてくれます。
 
さらに、施錠確認センサーが付いているため、鍵の閉め忘れも異常として検知します。空き巣は入念に下見して侵入しやすい建物を狙っているので、ホームセキュリティーを導入している家にわざわざ侵入するリスクは冒さないでしょう。ちなみに、大手警備会社のホームセキュリティーは月額3500円程度で希望するプランを選べます。
 

窓の開け閉めが多い夏こそ入念な防犯対策を

全国で侵入盗(空き巣含む)が最も多い月は10月です。原因は日没が早まること、行楽等で長時間留守にする機会があること、冷房を使わず窓を開放することが複合的に重なる時期だから、とされています。
 
しかし、地域によっては気温が高くなる初夏から初秋にかけて、外からの風を取り入れるために窓を開ける機会が増え、窓からの侵入が容易になります。「1階ではないから大丈夫」と思っていても、空き巣が侵入する可能性があることをよく覚えておきましょう。
 
空き巣をはじめとする侵入犯罪に遭わないためにも、日頃から窓の施錠確認を徹底すること、窓ガラスを割って侵入するのを困難にする対策が効果的です。また、自宅を留守にしがちな場合は、ホームセキュリティーの導入も検討してみましょう。
 

出典

警察庁 住まいる防犯110番 侵入犯罪の脅威
警視庁 侵入窃盗の防犯対策
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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