【2022年参議院選挙】もうすぐ衆議院選挙！「議員」の年収っていくら？どうやって決まるの？

ファイナンシャルフィールド / 2022年6月10日 23時20分

2022年参議院選挙が迫っています。今回は、245人いるうちの121人が任期満了となるために行われる選挙です。国会議員には、法律の制定や行政の監視とコントロールといった、国民の生命と財産を守る重要な役割があります。そのため、国会議員の歳費（給与）は国庫から支払うことが日本国憲法第49条に規定されています。本記事では、参議院や参議院選挙の概要と、国会議員の年収やその決まり方などを紹介します。

選挙が近い参議院とは？その役割と衆議院との違い

日本の国会は参議院と衆議院の二院制です。両院に属する議員が担う役割は同じですが、任期や選挙制度などの仕組みは異なります。

・参議院の役割

国会の主な役割は、法律の制定、予算と財政の議決、条約の承認、内閣総理大臣の指名です。また、各議員には国政調査や国民からの請願を審議する役割も求められます。

法律の制定などは両院による意思の一致が原則ですが、不一致の場合は衆議院の可決や議決が優先されます（衆議院の優越）。そのため、参議院不要論を唱える専門家も少なくありません。

ただし、参議院があることで、法律や予算などに国民の意見を幅広く反映させて審議を深め、衆議院の行き過ぎを抑制して不足部分を補完するといったメリットがあります。参議院が「良識の府」と呼ばれているのは、このような役割を担っているためです。

・衆議院との違い

参議院と衆議院では、議員定数、任期、被選挙権、選挙区、解散権の有無が異なります。

議員定数は、参議院が245人（2022年7月26日以降は248人）で衆議院は465人です。任期は、参議院議員が6年で3年ごとに必ず半数の議員が改選されますが、衆議院議員は途中で解散がなければ4年間務められて半数改選はありません。選挙に立候補できる被選挙権を得られる年齢は、参議院が満30歳以上で、衆議院は満25歳以上です。

選挙区の仕組みは大きく異なります。参議院は、選挙区が147人で比例代表が98人（2022年7月26日以降は148人と100人）です。また、参議院の選挙区は原則都道府県単位45区と全国1区とされていますが、鳥取・島根と徳島・高知の4県はそれぞれ合区とされていて、2県で1区となっています。

衆議院は、全国289区の小選挙区が289人で、全国11区の比例代表が176人です。解散権は、衆議院にだけ認められています。

・参院選の公示日と投開票日の決め方

参院選の日程は、毎週火曜と金曜の朝に首相と各大臣が出席して開かれる閣議で決定します。その際に参考にされるのが、公職選挙法第32条1項と2項です。

当項では、参院選は議員の任期満了日の前30日以内に行うことを基本に、選挙期間が参議院開会中か閉会の日から23日以内の場合は、閉会日の24～30日以内に実施すると規定されています。

国会議員の年収はいくら？各種手当も紹介

国会議員の歳費は、参議院と衆議院の別なく全議員に同額が支給されます。金額は、「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」に規定されていて、月額129万4000円です。これに加えて、年2回の期末手当（ボーナス）が629万円支給されるため、合計約2181万8000円が国会議員の年収となります。

また、国会議員には（1）日割りで支給される非課税の「文書通信交通滞在費」、（2）新幹線（グリーン車）に無料乗車できるJRパス、（3）JRパスと月3往復分の航空券引換証か月4往復分の航空券引換証のいずれか、といった各種手当があります。なお、（3）は地方選出議員のみです。

その他にも、最大3人分の秘書給与が支給され、都心の議員宿舎にも割安な家賃で入居できます。

国会議員の年収は「国民の税金」のため投票に行くことが大切

現在参議院議員を務める245人のうち、選挙区の72人と比例代表の48人に欠員1人を加えた121人は、2022年7月25日に任期が満了します。そのため、この日までの参院選の実施は確実です。

国会議員は、法律などを制定する重要な役割を担っていることから、その給与は税金から支給されています。そのため、有権者には立候補者の政策や主張をよく聞いたうえで、棄権することなく大切な1票を投じることが求められています。