あの時は上がると思ったのに…「保有」か「損切り」か、決断を迷っているなら
ファイナンシャルフィールド / 2018年8月22日 10時0分

セミナーで話を聞いた時には「上がる」としか感じなかった投資信託。 よかったのはほんの半年ほどでそこからはじわじわと下がり始め、地の底を這うぐらいにまで基準価額が落ちてしまった場合にどうしますか?
保有するも損切りするも納得する理由を探してから
このようになったとき必ず、「説明を受けたときはとてもいい商品だったのに」「勧められたから」などということを理由にするケースをよく見ますが、いくら他のせいにしたところで、また実際にそうであったとしても、決断をして資金を投じたのは投資家自身です。
したがって結果はその投資家に100%帰属します。この当たり前のことが受け入れられないことが「ずるずる保有」につながっています。決断をすることは、保有であれば損切を、損切であれば保有という他方の選択肢をあきらめることになります。
ですから、必ず納得する理由を見つけましょう。もちろんそこで相場の見通しをあてましょう、といっているのではなく、自分の資産や家計運営におよぼす影響を加味し、分配型商品であればそれまで受け取ってきた分配金の金額を合計してみましょう。
たとえ基準価額が5,000円下がったとしても、分配金でこれまで60円×12か月×5=3,600円を受け取っていたのならば、思った以上に損失は大きくないと踏ん切りがつくかもしれません。それ以外にも他の金融資産で損益通算ができるのであればその点も考慮しながら決断しましょう。
根拠なき仮定法が一番のクセもの
「ここまで下がったから切り返すかも」「もう十分下がったからここからさらに売りはない」という「短い過去」やチャートの形状だけを見て自分に言い聞かせる、根拠のない「かも(仮定法)」は時間の無駄です。「こうすればよかった」「こうしなければよかった」といつまでもあとを引きますから、今後の資産運用に悪影響を及ぼします。確かに相場の動きを見誤ったというのはあるかもしれませんが、基準価額が下がったのは投資家の皆さんのせいではなく、やむを得ないととらえ、むしろ決断を先送りにしたことに対しての自己責任だと考えるべきでしょう。
損切で別の選択肢を模索するほうが建設的な場合のほうが多い
納得のいく理由を探したうえで保有を決断した場合は、それ以降基準価額が下落すればまた、同じように二者択一で悩まなければならないことを覚悟しましょう。
損切をしたときは確かに、「〇〇円、損した」としばらくは自己嫌悪に陥るか「もし収益が出ていれば○○円になっていたのに」と「たられば」に悶々とすることもあるでしょうが、ほどなく新たな投資先を模索する建設的な時間となりえます。無数の「決断に迫られた瞬間」をこれまでも、これからも迎えることになります。
じっくり考えるのも大切ですが、大事なことは、悩んでいるということはすなわち「損切」の選択肢がちらついているわけで、アクションをとったほうが時間を有効に使える場合が多いように思えます。
Text:柴沼 直美(しばぬま なおみ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
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