国会議員になると「新幹線」が無料で乗れる!? いつでも「乗り放題」なの？ 利用できるケースを解説

日本の国会議員にはさまざまな特権がありますが、その中でも特に注目されているのが「新幹線への無料乗車」特権です。この特権は、特殊乗車券という形で提供され、議員の職務遂行を支援するための制度として位置づけられています。   本記事では、特殊乗車券の特徴と、国会議員が無料で新幹線に乗れる理由、また、ほかの公務員への減免制度について詳しく解説していきます。

特殊乗車券とは？

特殊乗車券とは、日本の国会議員が職務を遂行する際に利用できる、JRの無料パスのことです。この乗車券は、議員の名前や有効期限が記載された乗車証として交付されます。駅の窓口などで提示することで、新幹線をはじめとするJRの列車に無料で乗車できます。
 
発行には、乗車区間や列車名などを記入する申込書が必要です。この制度は、国会議員の職務遂行を円滑にするために設けられており、公務における移動の効率化を図ることが目的です。
 
国会議員は、国政に関わるさまざまな活動を行う上で、地方選挙区や全国各地の現場を訪れる必要があります。この特殊乗車券は、その際に非常に重要な役割を果たしているのです。
 
具体的には、議員は、選挙区の住民との対話や地域の課題解決、国会での議論など、多岐にわたる活動を行っています。このとき、実際に現場に赴くことが重要な意味を持つことも多く、効率的な移動手段が不可欠なのです。
 
特殊乗車券を利用することで、議員は国内の移動を迅速かつ柔軟に行うことが可能となり、国民の代表としての職務をより効果的に遂行することができるわけです。
 

国会議員ならいつでも使えるの？

特殊乗車券制度は、議員が国民の代表として活動する上での必要不可欠な支援とされており、公務のための移動手段としての役割を果たしています。ただし、この特権は公私混同を避けるため、厳格に管理されています。乗車券の利用は公務に限定されており、私的な利用は許されていません。
 
乗車券の交付は、議員の職務期間に合わせて行われ、議員がその職を離れると、乗車券は失効します。これにより、公私混同を防ぎ、公務のための特権が適切に利用されるように配慮されています。
 

ほかの公務員に対しても同じような制度はあるの？

例えば、警察官に対する公務上の乗車料金の減免制度があります。この制度により、警察官は犯罪の予防、捜査、犯人の追尾、逮捕などの公務を行う際に、JR各社の列車等に無料で乗車可能です。
 
乗車料金の減免は、警察官が業務証明書を所持している場合に適用されます。ただし、制服を着用しているか、急を要するやむを得ない状況であれば、業務証明書の所持を省略することも可能です。
 
この制度は、警察官が迅速に現場に到着し、公共の安全と秩序の維持に貢献するために、大きな役割を果たしています。とはいえ、業務証明書の管理と使用には厳格なルールがあり、公務の透明性と責任を確保するための措置が講じられている点は、国会議員の特殊乗車券と同じです。
 

国会議員の活動を支えることが特殊乗車券の役割

国会議員が新幹線を無料で利用できる背景には、職務遂行を支援するという大きな目的があります。特殊乗車券は、議員の名前や有効期限が記載された乗車証として機能し、公務のための移動を効率的に行うための重要なツールです。国会議員の特権としてしばしば議論の対象となるこの制度ですが、その本質は公務の効率化にあることを理解することが重要でしょう。
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー