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リストラ・失業などで国民年金の保険料が払えなくなったら、「免除」「猶予」の手続きを忘れずに!

ファイナンシャルフィールド / 2018年11月19日 22時30分

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自営業者、フリーター、学生等は国民年金の第1号被保険者です。第1号被保険者は保険料を自ら納めなければなりません。   会社員は第2号被保険者ですが、リストラや失業などで会社を辞めた場合には、第1号被保険者に種別が変更されますので保険料を払えなくなることもあります。   第2号被保険者に扶養されている第3号被保険者も、第2号被保険者が第1号被保険者になれば、第3号被保険者も通常、第1号被保険者に種別を変更しますので、世帯の保険料負担が増します。   やはり、保険料が払えなくなることがあるでしょう。   そんなとき、必ず、「免除」「猶予」の手続きをしましょう。  

保険料滞納のデメリット

保険料は本人に納付する義務があります。本人が経済的な理由等で保険料が納められない場合は、世帯主や本人の配偶者が連帯して納付する義務があります(国民年金法第88条)。
 
保険料を納めないでいると、老齢基礎年金を受給できなくなったり、年金額が少なくなったり、万一、病気やけがで重度の障害者 になったとき、障害基礎年金を受けられない場合があります。
 
後で払おうと思っても国民年金保険料は2年で時効になり払えなくなってしまいます。
 
保険料がどうしても払えない場合は「免除」「猶予」の手続きを必ず行いましょう。
 

免除制度は2つ

免除制度には法定免除と申請免除があります。法定免除は、生活保護法による生活扶助を受けている方や障害年金(1級・2級)を受けている方が利用できます。
 
法定免除を受けるには届出が必要です。
 
一般の申請免除は、所得が少ないために保険料を納められない方が利用できます。
 
所得に応じて、全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除の4種類があります。
 
免除期間は、保険料を全額支払っているわけではないので全額納付に比べ将来の年金額は少なくなります。
 
免除額の半分(税金分)が年金に反映されますので、例えば、4分の3免除の場合、保険料を全額納付した場合の年金額の8分の5(※)が支給されることになります。
 
なお、申請免除は学生納付特例の対象となる学生は利用できません。
 
※1/4(支払った部分)+3/4(免除された部分)×1/2(税金)
 

猶予制度は2つ

猶予制度には、学生納付特例制度と納付猶予制度があります。
 
学生納付特例制度は、大学(院)・専門学校等に在学中の学生(昼間部・夜間部・定時制・通信課程)が申請できます。
 
所得制限があり、本人の所得審査が行われます。
 
目安として、本人の前年所得等が118万円+扶養親族の数×38万円+社会保険料等で計算した額以下である場合に利用できます。所得基準は半額免除の基準と同じです。
 
納付猶予制度は、50歳未満の期間が対象となります。所得制限があり、目安として本人・配偶者の前年所得等がいずれも「(扶養人数+1)×35万円+22万円」以下である場合に利用できます。全額免除の基準と同じです。
 
猶予制度の承認を受けると、年金を受け取るための資格期間として算入されますが、後払い(追納)しなければ受給額の計算 には反映されません。
 

免除・猶予期間は10年分まで追納できる

国民年金の保険料納付の時効は2年間ですので、後から未納分を払いたいと思っても2年より昔の分は払うことができません。
 
しかし、免除・猶予の手続きをとっておけば、10年分まで追納できます。
 
追納した分は将来の年金額に反映されますので。保険料が支払えなくなったら、免除・猶予の手続きをとっておきましょう。
 
なお、追納する場合、2年度を過ぎると、当時の保険料に加算がつきます。
 

免除・猶予のメリット

保険料の免除や猶予が承認された期間は、年金の受給資格期間にカウントされます。
 
ただし、免除の場合、免除額の半分(税金分)が年金に反映されますが、猶予の場合は年金額に反映されません。
 
年金額を増やしたい場合は、10年以内の保険料を追納できます。
 
免除・猶予を受けた期間中に、ケガや病気で障害や死亡した時には、障害年金や遺族年金を受けることができます。
 
参考・参照:日本年金機構のホームページ
 
Text:新美 昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。
 

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