小学生の子どもにそろそろお小遣いをあげようと考えています。毎月お小遣いを渡すのと、その都度渡すのではどちらが教育的にいいのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月18日 3時0分
子どもが小学生になると、考え始めるのがお小遣いと渡し方です。きちんとお金に触れる最初の瞬間であり、ただお金を渡すだけではなく教育の一部になります。親としてはお小遣いを通してより多くのことを学んでほしいと思うからこそ、渡し方に迷ってしまうのでしょう。 本記事ではお小遣いの渡し方を毎月渡す場合とその都度渡す場合の2種類に分け、両者のメリットと共にどちらが教育的に良いのか解説します。
小学生のお小遣いの平均額
金融広報中央委員会の「子どものくらしとお金に関する調査」によると、小学生の子どもに毎月お小遣いを渡す場合の平均額は低学年が1004円、中学年が864円、高学年が1085円となっています。中学年が最も少ない点は意外ですが、回答が最も多かった最頻値はどれも500円です。
時々渡す場合の平均額は低学年が1004円、中学年が923円、高学年が1246円となっており、わずかながら毎月渡す場合よりも金額は高いようです。しかし中学年が最も少ないのは変わらず、最頻値は低学年と中学年が100円に対して高学年は1000円と大きな差があります。
トータル的に見ると、小学生のお小遣いは1000円前後ということがわかります。
毎月お小遣いを渡す場合のメリット
毎月お小遣いを渡す場合のメリットは、子どもに計画性の大切さを教えられる点にあります。もらったお小遣いで1ヶ月を過ごすため、お金をやりくりして管理する能力や使い道を見通す力を鍛えられます。
最初は月初で使い過ぎてしまうなどの失敗をしがちですが、失敗も含めてお金の勉強をしていくきっかけになるでしょう。定額なので、親としても管理しやすいはずです。
しかし、決まったタイミングでお小遣いを渡されるため、お金をもらえることが当然という感覚が身に付いてしまう危険性があります。
その都度渡す場合のメリット
その都度お小遣いを渡す場合は、お手伝いやテストの点数によるご褒美などの成果報酬制と欲しいものがある場合の交渉制の2つに分けられるでしょう。成果報酬制は労働や成果の報酬として、お金の価値や稼ぐ仕組みを学べることがメリットです。しかし、対価を優先しすぎて「対価なしでは行動しない」とならないように注意が必要です。
交渉制は自分の意見や要望を論理的に相手に伝える方法や、相手を納得させる話し方を育む機会になります。自分の要望をただ伝えるだけでなく、理由を踏まえて伝える能力が身に付きますので、プレゼンテーション能力やディベート能力につながるでしょう。
どちらが教育的に良い?
それぞれにメリットとデメリットがあり、育める能力や考え方に違いがあります。お小遣いの渡し方だけで相対的に評価するのではなく、子どもに合うものを選択することが大切です。
どちらが子どもに合っているかはご両親が最も知っているはずなので、子どもに何を学んでほしいかで考えることをおすすめします。足りない部分を補ったり、得意な分野を伸ばしても良いでしょう。
選択肢として、2つの方法を組み合わせるのもおすすめです。お小遣いの予算のうち一定額を毎月渡し、残りは成果報酬などで渡す方法です。
メリットの良いとこ取りができる分、子どもにとってはお金のやりくりで考えることが増えてしまいます。そのため集中して考えられずに、親が期待する結果にならない可能性もあります。
伸ばしたい能力や考え方で選ぶべき
お小遣いの渡し方で、子どもが学べるお金の考え方や価値観などは変わります。親目線で子どもに合わせながら、子どもに伸ばしてほしい能力で選択すると良いでしょう。
毎月お小遣いを渡す定額制は計画性や管理能力、その都度渡す成果報酬制や交渉制は労働や成果に対するお金の価値と自分の要望を伝える交渉能力が身に付きます。どちらか一方にこだわることなく、組み合わせてお小遣いを渡すのも選択肢の1つです。
メリットの良いとこ取りができますが、子どもにとっては考えることが増えてしまう点には注意が必要です。
出典
金融広報中央委員会 子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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