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大学生も、親も知って得する奨学金の20のポイント(2)

ファイナンシャルフィールド / 2018年12月10日 10時15分

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大学生の約3人に1人が利用している日本学生支援機構の奨学金(以下、奨学金)について、知っていると得するポイントを紹介します。   (1)に引き続き今回は、知って得するポイント5~8をお伝えします。  

5.申込時には、第二種奨学金の利率は決まっていない

第二種奨学金の利率がいつ決まるかご存知でしょうか。第二種奨金の利率は、貸与終了時(卒業時など)に決まります。
 
つまり、申込み時には、利率は決まっていないのです。利率は、経済状況により増減します。現在は、超低金利ですので、今年3月に卒業した学生の利率は、「利率固定方式」(全期間固定利率)0.27%、「利率見直し方式」(概ね5年ごとに利率を見直す)0.01%でした。
 
このように、現時点での利率は超低利率ですが、今後、利率がこれ以上低くなることよりも高くなる可能性のほうが高いといえます。そうすると、とても不安になりませんか。
 
しかし、ご安心ください。仮に、将来の利率が急騰しても、3%を超えないように法令で定められています。
 
それでも心配な方は、過去の利率の推移が日本学生支援機構のホームページで公表されていますので、確認すると良いでしょう。「利率固定方式」の3月の利率は、概ね1~1.5%程度で推移しています。
 

6.第二種奨学金の利息は、在学中は無利息

上記で説明したように、利率は貸与終了時に決まります。ということは、在学中は無利息ということになります。第二種奨学金を在学中に、全部または一部返還(繰上返還)すれば、無利息で奨学金を借りたのと同じになります。
 
このしくみを利用して、在学中に親の経済状況の悪化に備えて、奨学金をぎりぎりに借りるのではなく、一種の「保険」として、余分に借りておくという方法もあります。使わなかった分は、在学中に返還してしまいましょう。
 
あくまで、余裕の部分は生活防衛のためですから、安易に使うのは避けなければなりません。借金であることを常に忘れないようにしましょう。
 

7.第一種奨学金が採用されやすくなった

奨学生に採用されるには「学力基準」と「家計基準」を満たすことが必要です。第一種奨学金(無利子)の「予約採用」の学力基準は、高校3年生の5月頃申し込む場合、1・2年生の成績を5段階評価して3.5以上ある必要があります。
 
なお、住民税非課税世帯等は、この学力基準は実質撤廃されています。
 
以前は、第一種奨学金の場合、採用基準を満たしていても、予算の関係で不採用になる生徒が多くいました。現在は予算措置が取られ、その結果、学校ごとの人数制限はなく、基本的に採用基準を満たした生徒は全員採用候補者となります。
 
つまり、第一種奨学金は以前と違い、狭き門ではありません。
 
また、募集時期も以前は第1回だけでしたが、第2回も申込めることになりました。ただし、第一種・第二種奨学金とも、第2回を実施しない高校もありますので留意してください。
 

8.第一種奨学金の貸与月額の選択肢は限定的

第二種奨学金は、月額2~12万円(1万円単位)の中での選択になります。一方、第一種奨学金は、学校の種別、国公私立の別、自宅か自宅外通学かによって貸与月額が決まります。
 
例えば、私立大学自宅生は、月額5.4万円、4万円、3万円、2万円の中での選択になります。ただし、最高月額5.4万円を選択できるのは、第一種・第二種併用貸与の家計基準を満たしている必要があります。
 
ちなみに、2019年度進学予定者の家計基準(目安)は、4人世帯の場合、給与所得世帯では、第二種奨学金は年収1,100万円以下、第一種奨学金は747万円以下、併用貸与は686万円以下となっています。
 
併用貸与が最も厳しくなっています。共働きのご家庭の多くは、最高月額以外からの選択になるのではないでしょうか。
 
Text:新美 昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー
 

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