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大学生も、親も知って得する奨学金の20のポイント(3)

ファイナンシャルフィールド / 2018年12月11日 10時15分

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大学生の約3人に1人が利用している日本学生支援機構の奨学金(以下、奨学金)について、知っていると得するポイントを紹介します。   (1)、(2)に引き続き今回は、知って得するポイント9~11をお伝えします。  

9.1人あたりの平均貸与総額っていくら?

他の人が奨学金をどのくらい借りているか気になりますよね。日本学生支援機構の資料によると、平成28年3月に貸与が終了した人の平均貸与総額は、第一種奨学金が237万円、第二種奨学金が343万円となっています。
 
社会人になる前に、これだけの借金を背負うことを考えると、未来への投資になるように効果的に使いたいものです。
 
「大学で何をしたいのか真剣に考えず、指定校推薦の中から自分の偏差値で進学できる大学を選んでしまった」「大学時代もっとまじめに勉強しておけば良かった」など、社会人になって初めて借金の重みを知り、後悔する先輩方も少なくありません。
 
奨学金を借りて進学するのは良いことですが、後悔しないように、安易に進学先を決めず、入学後は学業に励みなど充実した学生生活を送ってください。
 

10.入学時特別増額貸与奨学金の採用候補者の特典

第一種奨学金(無利子)、第二種奨学金(有利子)を「予約採用」で申込んだ生徒は、入学月の基本月額に増額して1回だけ「入学時特別増額貸与奨学金(以下、増額奨学金)」(有利子)の貸与を受けることが可能です。
 
この奨学金単独の申込はできません。また、増額奨学金を申し込めるのは低所得世帯のみです。奨学金は入学後に振り込まれるので、増額奨学金(10~50万円)を入学前に利用することはできません。
 
しかし、増額奨学金の採用候補者は、奨学金が入学後に交付されるまでの間、入学時に必要な資金の融資を受けられる制度が労働金庫(ろうきん)にあります。「入学時必要資金融資」(つなぎ融資)といいます。
 
申込時に選択した金額を超えては融資を受けることができませんので、申込時は最高額である50万円を選んでおくと良いでしょう。
 
この「入学時必要資金融資」は、日本政策金融公庫の「国の教育ローン」を希望しても、低所得のため融資を受けられなかった世帯の学生を救済する制度です。そのため、保護者が「国の教育ローン」を受けられる場合には、この奨学金は利用できないことになっています。
 
また、「予約採用」の採用決定の通知が10月下旬以降になりますので、労働金庫から「入学時必要資金融資」を受けられるのも10月下旬以降になります。
 
したがって、AO入試や推薦入試の入学手続き時納付金には間に合わない可能性がありますので留意しましょう。
 
「入学時必要資金融資」の回収のため、奨学金振込口座は労働金庫の口座にする必要があります。労働金庫への申込時に、奨学金の振込口座を労働金庫の口座にする手続きを行います(労働金庫を通じて行います)。
 

11.「採用候補者」になっても安心できない

「採用候補者」になっても、進学後「進学届」を提出しなければ、奨学金を辞退したものと扱われますので注意しましょう。
 
その他、特に注意が必要なのが、専門学校への進学を考えている場合です。専門学校(認可校)だと思って進学した学校が無認可校であったという話をときどき耳にします。「採用候補者」であっても、無認可校は奨学金の対象校ではないので、奨学金を利用することはできません。
 
また、専門学校であっても、無条件に奨学金を利用できるのではなく、対象とならない学校・学科がありますので注意が必要です。
 
対象学科については、一覧表が日本学生支援機構のホームページに公開されていますが、直接、進学予定の専門学校に問い合わせて確認しておいたほうが確実ですし安心です。
 
Text:新美 昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー
 

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