初心者でも容易に米国株に投資できる方法とは
ファイナンシャルフィールド / 2019年1月8日 10時40分
現在に至るまで、長期にわたって上昇を続ける米国株。 今回はその魅力と、初心者でも容易に米国株に投資できる方法を紹介します。
NYダウと日経平均の30年間にわたる株価の推移
米国株の株価の推移を、NYダウ(ダウ工業株30種平均株価)の30年間にわたる推移で見ると、ほぼ右肩上がりに上昇し続けているのが見て取れます。
もちろん、その間には2002年のITバブル崩壊や2008年のリーマンショックなどの暴落はありましたが、すぐに立ち直り、上昇を続けています。
30年前には約2200ドルだったNYダウは、現在では約2万5000ドルと、10倍以上の株価になっています。
日本株はというと、日経平均(日経225平均株価)でその推移を見ると、1989年12月に3万8915円の最高値をつけてからは大幅に下落し、小さな上昇とさらなる下落を繰り返しながら、2012年10月に約7000円の底値をつけて、やっと上昇に転じました。
しかし2018年11月27日の終値は2万1952円で、30年前の株価からすると半値より少し上に戻ったにすぎません。
米国株の魅力
仮に30年前に米国株に広く投資していたら、今頃は大儲けしていたでしょう。30年前に日本株に広く投資した人は、資産が半分になっている恐れもあります。これは極端な見方かもしれませんが、株価の推移には歴然とした差があります。
それでは、米国企業の株価は日本企業の株価に対して高すぎなのでしょうか?
2018年11月27日現在の株価指数で見てみると、NYダウのPER(株価を1株あたりの利益で割った数字)は14.80です。日経平均のPERが12.23なので、若干日経平均のほうが低いのですが、ほぼ同じ値を示しています。
つまり、それだけ米国企業は株価に見合った利益を出していて、現在の株価が日本企業の株価に対して高すぎるわけではないのです。
米国株に投資するETF
そんな魅力的な米国株を直接買うには、米国株を売買できる証券会社に外国株式取引口座を開設しなければなりません。しかも、アップルやアマゾンといった個別株を買うとなると、初心者には結構ハードルが高いと思います。
個人投資家の基本は分散投資と長期投資です。そこで、手数料や信託報酬(運営費用)の低いインデックス型ETF(上場投資信託)をお勧めします。
ひとつはNYダウ・ジョーンズ工業株30種の円換算値に連動するETF、「NYダウ30投信(1546)」です(※1)。東証(東京証券取引所)に上場しており1口から購入できます。
もうひとつはS&P500(米国株500種の時価総額を基にした平均株価指数)の円換算値に連動するETF、「上場米国(1547)」です(※2)。同じように東証に上場しており10口単位で購入することができます。
2018年12月4日現在のそれぞれの基準価格(売買価格)は、前者が終値2万8610円、後者が終値3370円です。取り扱う証券会社によって若干名前が違うので、銘柄番号である1546や1547で検索してみると良いでしょう。
その他にも米国株価に連動するETFはいくつかありますので、興味のある方は検索してみてください。
米国株価に連動するインデックスファンド
株などの売買の経験がない初心者には、ETFの購入は難しいと思われますので、、銀行など多くの金融機関で買えるインデックスファンド(株価連動型投資信託)という選択肢もあります。
三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」(※3)や、販売会社は限られますが、楽天投信投資顧問の「楽天・バンガード・ファンド(全米株式)」などがそれにあたります(※4)。
前者はS&P500に連動する投資成果をめざしたファンドで、2018年7月から運用を開始したばかりです。12月3日現在の基準価格は1万468円になっています。
後者は米国株式全体に連動することをめざしたファンドで、2017年9月より運用を開始しています。12月3日現在の基準価格は1万1074円です。
どちらも信託報酬が他のファンドと比べて低いのが特徴です。
まとめ
米国株価は過去30年間で見ると右肩上がりで上昇してきました。そんな米国株に広く投資するETFは、最低投資金額も3万円前後から購入できるので魅力的だと筆者は考えます。
また今回紹介した米国株インデックスファンドも、容易に米国株へ投資することができるファンドです。
※12/4執筆時点
出典
※1 NYダウ30投信(1546)
※2 上場米国(1547)
※3 三菱UFJ国際投信「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」
※4 楽天投信投資顧問「楽天・バンガード・ファンド(全米株式)」
Text:村川賢(むらかわ まさる)
一級ファイナンシャル・プラニング技能士、CFP、相続診断士、証券外務員(2種)
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