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若い人がたばこを吸わなくなってきているワケ

ファイナンシャルフィールド / 2019年2月28日 23時0分

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健康志向の高まりやたばこ代の上昇等が影響して、喫煙する人がかなり減ってきています。喫煙を止めればたばこ代が浮くので、経済的なメリットは大きいです。   たばこを取り巻く環境が厳しくなってきている状況で、どのくらい喫煙者が減ってきているのか調べてみました。禁煙したい人は要チェックです。  

若い人が特にたばこを吸わなくなっている

下記の2つのグラフは厚生労働省国民健康・栄養調査から、喫煙率の推移を年代別にまとめたものです。
 
1つ目のグラフが男性の喫煙率、2つ目のグラフが女性の喫煙率を表しています。喫煙率とは人口に対する現在習慣的に喫煙している人の割合で、習慣的に喫煙している人は、たばこを「毎日吸っている」または「時々吸う日がある」と回答した人の合計となっています。
 

 
2003年から2017年まで15年間の推移をみると、大きな傾向としてどの世代も喫煙率が下がってきています。その中でも特に下がっているのが20歳代です。
 
2003年は20歳代から50歳代まで55%前後でほぼ同率でしたが、15年後の2017年になると、20歳代は26.6%で30%近く下がっており、30歳代や40歳代より13%も低く、50歳代より7%低くなっています。
 
一方で、あまり下がっていないのが60歳代です。2003年は20歳代より20%も低い35.7%でしたが、15年後の2017年は30.6%で、15年間で5.1%しか下がっておらず、20歳代を上回ってしまいました。70歳代も10%しか下がっていません。長年の喫煙習慣を変えるのはかなり難しいのかもしれません。
 

 
女性の喫煙率は男性に比べてかなり低いですが、世代別にみると異なる傾向が見られます。
 
2003年は20歳代が19.0%で最も高く、30歳代が18.1%、40歳代が15.5%で続いていますが、15年経った2017年では20歳代は6.3%しかなく、40歳代が12.3%で最も高くなっています。
 
また、60歳代は2003年の6.4%から2017年には7.3%へ唯一喫煙率が上がっています。全体的には男性と同様に若年層の喫煙率が大きく下がっています。若い人がたばこを吸わなくなっているのは、昔に比べてたばこ代が高くなっていることや、昔よりも健康に気を付けている人が多くなっていること等が考えられます。
 

喫煙率だけでなく喫煙本数も減っている

次に喫煙者が毎日何本くらい吸っているかも調べ、男女別・世代別に2017年(平成29年)の喫煙本数を10年前の2007年(平成19年)と比べてみました。
 

 
2017年(平成29年)に喫煙者が1日あたりに吸っている平均本数は、男性16.2本・女性12.7本で、男性の方が3.5本多くなっています。
 
世代別で多いのは、男性は60歳代(18.0本)や50歳代(17.4本)で、女性は50歳代(14.6本)や30歳代(13.8本)となっています。本数が最も少ないのは男女ともに20歳代で、他の世代とは大きな差があります。
 
10年前と比べると、男女ともに全ての世代で喫煙本数が減っています。特に減っているのは男性の50歳代で24.4%から17.4%へ7.0%も減っています。女性は20歳代と60歳代が共に5.9%減っていますが、50歳代は僅か0.4%しか減っていません。
 
2007年(平成19年)は男性の平均が21.1本で、30歳代から60歳代まで20本を超えています。多くのたばこは1箱20本入りなので、この頃は毎日1箱吸うのが当たり前の時代だったのかもしれません。昔に比べたら今は随分健康的になりました。特に20歳代は喫煙率が大きく下がり、喫煙本数も大きく減りました。
 
たばこは吸わなくて済むなら、吸わないのが一番です。毎日500円払ってたばこを買って体に悪いことをするよりは、その500円を使って500円玉貯金をする方が、将来の自分のためになるのではないでしょうか。
 
執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)
CFP(R)認定者
 
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