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スマホやパソコンなどのデジタル機器の「終活」って?

ファイナンシャルフィールド / 2019年3月5日 10時0分

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終活=高齢者が行う活動と考えている方は、かなり多いです。確かに、高齢になればなるほど亡くなる確率が高くなりますので、終活を考える方も高齢者が多いのが現状です。ただし、高齢者だけが亡くなるわけではありません。   今回は、高齢者だけではなく、現役世代も無視できないスマートフォンやパソコンなどのデジタル機器の終活について、お話しします。  

IDとパスワード、画面のロックによるトラブル

現役世代だけではなく、高齢者でもスマートフォンやパソコンを使用していたり、インターネットを介してさまざまなサービスやアプリなどを利用している方は多いです。このようなサービスやアプリでは「IDとパスワード」で、ユーザーが管理されているケースがほとんどです。
 
また、スマートフォンや携帯電話では、セキュリティの観点から「画面のロック」を利用して、他人が操作できないようにしているケースも少なくありません。上記のいずれにも共通するのは「本人にしかわからない」ということです。そして、その本人が亡くなってしまったら……。
 
故人が使用していたスマートフォンやパソコンなどのデジタル機器に入っている情報の確認や、ネット上で契約しているものの解約ができなかったり、時間がかかったり、といったことにもなるようです。
 
たとえば、故人のスマートフォンに友人・知人などの連絡先が登録されている場合です。ご遺族が亡くなったことを友人・知人などに早く知らせたくても、画面のロックが設定してあるとそれを解除できず、連絡先を確認することができないといったことがあります。
 
また、インターネットバンキングやネット証券などでも、IDとパスワードが不明なことなどの理由から、解約などの各種手続きができない、あるいは時間がかかるといった事例が増えています。
 

ご遺族がその存在を知らないことで起こるトラブル

ご遺族がIDとパスワードがわからないという以前に、その存在自体を知らないために大きなトラブルになるケースがあります。
 
たとえば、故人が生前にFX取引(外国為替証拠金取引)をネット上のFX口座で行っていた場合です。ネット上のFX口座の存在をご遺族が知らないと、口座はそのまま放置されてしまいます。その後、為替が大きく変動し、多額の追加証拠金がご遺族に請求される事例などです。
 
ご遺族が、存在自体は認識していてIDとパスワードがわからないだけであれば、解約などの対応ができる可能性はあります。しかし、存在自体を知らないということになると、解約などの対応ができないため、亡くなった後に何らかのトラブルが発生してしまう場合があるのです。
 

やっぱり「アナログ」な方法で残す

IDとパスワードをスマートフォンやパソコンなどのデジタル機器で管理するということでは、元も子もありません。その一方で、スマートフォンやパソコン、インターネットがない生活は考えられないところまで来ています。
 
結局「アナログ」で残す方法が確実なのかもしれません。たとえば、エンディングノートやメモなどで残す方法です。ただし、その存在を何らかの形でご遺族に伝えておくことが必要になります。
 
ご遺族に迷惑・負担はかけたくないという希望があれば、何かあった時に対応するのでは遅いので、終活などの活動を通して、しっかり準備しておきたいですね。
 
執筆者:中田真(なかだ まこと)
CFP(R)認定者、終活アドバイザー
 
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